EU発!Breaking News

writer : shiina

【EU発!Breaking News】バンコクに続いてローマでも。豪雨による浸水で都市機能が麻痺。

タイの首都バンコクで発生している洪水が大変な問題となっているが、タイから遠く離れたイタリアの首都ローマでも今月20日に豪雨による浸水が発生し、都市機能に大混乱を引き起こしている。

『真実の口』があることで有名なサンタ・マリア・イン・コスメディン教会付近では、街の排水機能の麻痺によって行き場を失った雨水が道路に溢れ出し、大きな池といっても過言ではない水たまりが発生しているのだが、この水たまりに入り込んだ車やバスがそこから抜け出すことができなくなってしまったため、豪雨の中ひどい交通渋滞が発生してしまった。

こうした浸水はローマ中の車道で発生しているが同時に多くの歩道にも及んでいるため、ローマの学校は全て休校となり、また住人に対しては、緊急事態以外は外に出ないよう自宅待機の勧告が出されることとなった。

更に、この浸水によってローマの地下鉄は全線運休する羽目となった。とはいえ、住人だけでなく常に多くの旅行者が滞在しているローマである。いくつかの駅はその機能を停止させず、家に帰れなくなった人や旅行者の避難所として開放されているという。

幸いなことに、この豪雨による死者が出たという発表は出ていないが、救助要請の電話が5000件以上もあったとローマの消防署で確認されていることからも、今回の降雨量の多さと激しさがどれほどのものであったかがよく分かる。

ローマ市長のジャンニ・アレマンノ氏は、この豪雨の襲来を予測できずにいた気象庁を批判しているそうだ。だが世界中で天候が不安定になっている現在である。予測ができなかったとしても誰も責めることなどできないのではないだろうか。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)