イギリスの名門「キャドバリー」社の、新しいチョコレートの広告が物議をかもしている。Naomiより上を行くチョコ、だそうだ。

同社の問題の広告は、デイリーミルク・チョコレートの「Bliss」というシリーズで、“More Over Naomi, there’s a new diva in town” と謳われている。“街の新しい主役はこれ。ナオミを完全に食っちゃってるBlissチョコ” といった感じか。

世界的に有名な“Naomi（ナオミ）” という人物はそういない。女優のナオミ・ワッツは白人であり、チョコレートと比較される謂れもないということからか、「人種差別よ」と激怒したのは英国のスーパーモデル、ナオミ・キャンベルであった。彼女はあらゆる手段に訴える構えを見せ、このように語っている。

「（ナオミの文字に）ショックだった。チョコレートに例えられてしまうなんて、ひどく動揺しているわ。あれのどこにユーモアがあるわけ？　ブラック・ウーマン、いえブラック・ピープル全てを侮辱するもので、私に限らず多くの人が苦痛を感じているはずよ。」

これは裁判になれば、ナオミに軍配が上がる気配が強そうだ。キャドバリー社がそれを覚悟の上で、単に話題性を求めてこの広告を作ったとすれば、あまりにも質の悪いおふざけとしか言いようがない。
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）