報奨金を用意していることも明記した。しかし、バイオリンの行方は依然として不明なまま、時間が過ぎていった。
一方、ケープタウン市内に住むベアトリス・ファン・スターデンさん(Beatrice van Staden)とウォーリー・ファン・スターデンさん(Wally van Staden)夫妻は最近、引っ越しのため荷造りをしていたところ、昔購入したバイオリンを見つけた。2人はフリーマーケットやガレッジセール巡りが好きで、1年半ほど前にフリーマーケットで見つけ、1,500ランド(約1万2900円)で購入したバイオリンのことをすっかり忘れていた。そこでベアトリスさんは、このバイオリンをネットで売りに出そうと考え、その価値を調べていたところ、ペトルス氏のバイオリンが盗難に遭ったことを初めて知った。
夫妻は、SNSを通じてペトルス氏に連絡を取ろうと試みたがうまくいかず、最終的には彼の友人を介して、ついに連絡を取ることができた。こうして9月8日、ペトルス氏は大切なバイオリンと“再会”を果たした。ベアトリスさんは「あのバイオリンが彼の一部であることが分かりました。彼にとって非常に大切なものだったんですね」と話している。
なお、ペトルス氏がバイオリンを再び手にした9月8日は、彼の母親の13年目の命日であり、ペトルス氏は「非常に感慨深い瞬間となりました。バイオリンを再び手にした瞬間、非常に感動しました」と語っている。
画像は『The Strad 「Found: 1896 Léon Fischesser violin stolen in Cape Town in 2022」(Photo: Cape Town Philharmonic Orchestra)』『Fine Music Radio Inc. Facebook「REWARD FOR STOLEN VIOLIN」』より
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)