
1週間を一緒に過ごすと「この家こそ、私のいるべき場所」と感じたのだという。
「最初の週末、私たちは寝室の壁のペンキ塗りをしたの。それも私の大好きな青緑色(ティール)でね。そしてこう思ったの。『全てのことが起きるには必ず、理由があるんだ』とね」と振り返るレイヴンさん。それでも温かい家庭など知る由もなかったレイヴンさんは当初「里親は一時的なもの」と思っていたようで、「2人を試すかのような問題を何度も起こしたわ」と苦笑する。
それでも夫妻はレイヴンさんを温かく見守り続け、毎日歯磨きをすることやシャワーを浴びることから教え、11歳で小学校3年生レベルだった読解力を上げるためのサポートをした。
メアリベスさんは「あの子はそれまで、多くの大人に裏切られてきたのですもの。私たちをすぐに信頼して…というのが無理な話よね」と笑い、このように続けた。
「それでもレイヴンはその後、放課後に残って勉強するなどかなりの努力をしてきたわ。『しっかりとした教育を受け、もっといい自分になりたい』と頑張ってきたの。そうして2017年11月3日、私たちは正式に養子縁組をしたのよ。」
レイヴンさんはそれから4年後、ケンタッキー大学に進学し「ソーシャルワーク」を学んでいるそうで、「今でも過去のトラウマに悩まされることがある」と明かしつつも、こう述べた。
「もし2人がいなかったら、自分は生きていなかったかもしれないわ。だって今とは全く違った道を歩んでいたでしょうからね…。ソーシャルワークを専攻したのは、自分の人生にインスパイアされたから…。2人は私に『自分を信じること』を教え、希望を与えてくれたの。」
そしてそんなレイヴンさんにジェイソンさんは「世の中には悪い子はいない。だからしっかりした機会、支援、愛情を与えてあげれば、全ての子供たちが成功することができると思う。私はたくさんの困難を乗り越えてきたレイヴンを、心から誇りに思っているよ」と述べている。
またメアリベスさんは「レイヴンは私にたくさんの喜びを与えてくれた」と明かし、「もし里親になることを考えている人がいたら、10代の子供であっても引き受けて欲しい」と希望を述べた。
ちなみに2021年の米国児童局のデータによると、アメリカでは40万人近い子供たちが里親制度のもとで養育を受けているという。
画像は『Good Morning America 2023年11月30日付「Principal adopts student who was sent to his office」(Courtesy Marybeth Smith)』『KOLO-TV 2023年11月24日付「Middle school principal, wife adopt student」(WKRC, Family Photos from Marybeth Smith)』『Genevieve Traversy 2022年9月24日付TikTok「#adoption #babygirl」』『FOX5 Vegas 2022年2月16日付「North Las Vegas police officer takes in 5 children after father is fatally shot」』『trapaluca 2020年10月17日付Instagram「happy saturday with @mickeymouse」』のスクリーンショット、『WKMG News 6 ClickOrlando 2023年6月20日公開 YouTube「Ocala family brought together by chance after baby found in Safe Haven box」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 A.C.)