ずっと堪えていた悲しみがあふれ出したかのように涙して妻の頭にキスをした。
そんな2人の姿に、ユーザーからは「心配しないで、きっと大丈夫だよ」「動画を見て涙が溢れてきた」「あなたたちはとっても強いわ。誇りに思う」といった励ましの声が寄せられた。
モフドさんはノルハリザさんについて、マレーシアのニュースメディア『mStar』でこのように語っている。
「妻が初めて髪の毛を全部剃ってほしいと言った時、私は彼女にこう伝えたんです。『泣かないって約束すること…』って。でも髪を剃っているうちに、彼女が泣いているのが分かりました。そこで私は彼女を元気づけるために、自分の頭も剃ることにしたんです。妻は私が頭を剃るのを見て驚き、『そんなことをするとは思っていなかった』と話していました。」
またモフドさんによると、ノルハリザさんは卵巣がんと診断される以前から腹痛に悩まされていたそうだ。そんな中で昨年、胃に問題が見つかり手術を受けることになったが、この時に卵巣がんを発症していることが発覚したという。モフドさんは当時のことをこう明かしている。
「妻ががんだと知った途端、本当に悲しくて私の心は張り裂けそうになりました。結婚してからというもの、彼女は私にとって、とても心強い存在だったのです。彼女は良い時も悪い時も、常に私のそばにいて支えてくれました。」
「妻は化学療法を6サイクル受ける必要があります。でも私は、何があっても妻が以前のように健康を取り戻せるように祈り続けます。妻にこの全てを乗り越える力が与えられますように…。」
なおテックインサイト編集部では、モフドさんにノルハリザさんが剃髪を決断した時に感じたことや自分が剃髪する瞬間にどんなことが頭をよぎったかをうかがったところ、次のように明かしてくれた。
「妻が頭を剃ると知った時、私は深い悲しみを感じました。だって彼女は、結婚する前から長い髪をしていたんですよ…。それで妻の頭を剃ってあげた時、『彼女から悲しみを取り去りたい、そして化学療法を乗り越えられるよう支えてあげたい。その証として自分の頭も剃ってしまおう』と決意しました。」
モフドさんはまた、今回投稿した動画には「がんを乗り越えた人たちからの励ましの言葉やアドバイスの声がたくさん寄せられた」とも話している。そして最後に、自分の身体の状態を知っておく必要があるとして、「私は他の皆さんにも自分自身の健康状態を把握しておく必要があり、健康診断を怠らずに定期的に受けてほしい。なぜなら、がんは予期せずに突然やってくるからです」と訴えた。
ちなみに2020年8月には、フランスで脱毛症に悩む恋人の髪を剃った男性が、その場で自分の頭も剃髪して多くの人に感動を与えていた。当時、2人の動画がSNSで拡散されると「人間の思いやりと愛の力は無敵だ」といった声が寄せられていた。
@japan_clothing.co Cancer fighter !! All people luv u…. #cancer #cancerfighter #chemo ♬ original sound – MKM14
画像は『Erol Azis 2023年10月3日付TikTok「Cancer fighter !!」』『mStar 2023年10月5日付「Berjurai air mata isteri, tak sangka suami sanggup botak bersama!」』『New York Post 2020年7月30日付「Moving viral video of man shaving girlfriend’s head will bring you to tears」(Twitter)』『NowThis 2021年9月28日付Facebook「Watch this dad shave his locs in support」』『Medina Wilmer 2020年10月31日付Facebook「We all are in this together Mom」』『NZ Herald 2020年11月30日付「Young couple surprise wedding guests with touching tribute to bride’s mother」(Photo / Songbirds Photography)』『ABC7NY 2019年8月28日付「‘All for you’: Arkansas college football team shaves heads for cancer-fighting coach」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)