思いつく限りの手を尽くしたが、残念ながらベアトリスが見つかることはなかった。
もう打つ手がなくなってしまった夫妻は今回の出来事をFacebookに投稿し、情報を待つことにしたという。
そのメッセージは、のちにダラス・フォートワース国際空港を拠点とするアメリカン航空のパイロット、ジェームス・“ジム”・ダネンさん(James “Jim” Danen)の目に留まり、アメリカと東京を定期的に往復している彼はベアトリスを捜すのを手伝うと申し出てくれたそうだ。
「私は人を助けるのが好きで、誰かのために何かできることが本当に嬉しかったのです。」
そのように語ったジェームスさんは、羽田空港にあるトルコの航空会社「ターキッシュ エアラインズ」の遺失物取扱所に連絡を取った。そして2度目に問い合わせた際、ついにベアトリスが見つかった。
それから6500マイル(約10460キロ)以上の旅をしたベアトリスの様子を写真に収めたというジェームスさんは8月21日、ヴァレンティナちゃんの自宅を訪れ、日本のお菓子とともにベアトリスが旅した地図をプレゼントしたという。
親友との再会を叶えてくれたジェームスさんに対し、ヴァレンティナちゃんは「ベアトリスが帰ってきてくれたことが嬉しくてたまりません。彼女は私に怒っているかも知れませんが、再会できてよかったです」と感謝した。
このような心温まる経験をしたルディさんは「ベアトリスは私たち家族にとって非常に大きな存在です。なので、ジェームスさんが私たちを助けてくれたことは本当に嬉しく深く感謝しています。そしてベアトリスと再会できるように、手助けをしてくれた人々のネットワークもとても素晴らしかったです。世界にはたくさんの優しさが溢れているという証です」と述べている。
画像は『Good Morning America 2023年8月25日付「Pilot reunites girl with lost doll from halfway around the world」(Courtesy of Rudy Dominguez)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)