米フロリダ州マイアミを14日深夜に出発し、乗客271人を乗せてチリの首都サンティアゴに向かっていた「ラタム(LATAM)航空グループ」の男性パイロットがトイレで倒れ、心停止を起こして死亡した。米ニュースメディア『Inside Edition』などが、同機にはAED(自動体外式除細動器)が搭載されていなかったことを伝え、「全航空機へのAED搭載の義務化」を求める声があがっている。
亡くなったのは、チリを代表する航空会社で世界25か国、約140都市に運航する「ラタム(LATAM)航空グループ」のパイロット、イヴァン・アンダールさん(Iván Andaur、56)で、勤続25年のベテランだった。
航空ニュースサイト『Simple Flying』によると、イヴァンさんはLA505便(ボーイング787-9)がマイアミを離陸してから3時間後に気分が悪くなり、操縦席を離れて向かったトイレ内で倒れ、心停止に陥ったという(心臓発作を起こしたとの報道も)。
同機はその後、副操縦士ら2名が操縦を引き継ぎ、目的地変更から約28分後にパナマシティのトクメン国際空港に緊急着陸した。一方、機内ではアナウンスの呼びかけに応えた医師2名、看護師2名が心肺蘇生措置(CPR)を施したが、イヴァンさんは空港に到着後、死亡が確認された。
イヴァンさんの急死を受けて、ラタム航空グループのスポークスマンは15日、「安全を確保するために必要な全ての手順に従った」と述べ、イヴァンさんの命を救うため最善を尽くしたことを明かすとともに、ベテランパイロットに哀悼の意を表した。
しかしながら蘇生措置に関わった看護師の一人が、