富の分配が世界で最も不平等な国のひとつであると言われるインドネシア。その首都ジャカルタで、飼い犬のために開催された豪華な「結婚式」が国民の反感を買い、飼い主たちは謝罪に追い込まれた。フランスの日刊紙『Le Figaro』などが報じた。
7月21日、ジャカルタにあるショッピングモールで、シベリアンハスキーのような見た目のアラスカン・マラミュート犬“ルナ(Luna、メス)”と“ジョジョ(Jojo、オス)”の「結婚式」が催された。式の費用は2億ルピア(約186万円)だったと伝えられている。ジャカルタの最低賃金は月額490万ルピア(約4万5570円)で、今回の式の費用は最低賃金の40倍強を費やしたということになる。
結婚式の様子はSNSに拡散されているが、それらの動画には、会場になった北ジャカルタのショッピングモール「セントラルマーケットPIK(Central Market PIK)」で伝統的なジャワの衣装に身を包んだ飼い主や参列者が行進を始めるところが映っている。買い物客も立ち止まって見物しており、テレビ局のカメラマンらの姿もある。ショッピングモールのドッグパークで執り行われた式には、50匹の犬と100人のゲストが招待されたそうだ。主役の2匹は特別に用意された黒と金のインドネシアの伝統衣装を身にまとい、祭壇の前で聖職者に祝福された。続いてバリ舞踊や生演奏、飼い主による6段ウエディングケーキのカットなども行われ、飼い主や参列者によって盛大にお祝いされた。ルナとジョジョは、これに先立つ5月にも“婚約式”を開いている。このときは、ルナにはレースのドレス、ジョジョにはタキシード風の衣装がそれぞれ用意された。
今回のルナとジョジョの結婚式には、SNSに多くの批判的なコメントが投稿され、