こう続けた。
「救急隊が到着したのは、噛まれてから25分後だった。でももうその時には意識が途切れ、嘔吐し、腹痛に苦しんでいたわ。」
なお毒ヘビに噛まれた時はできるだけ動き回らず、冷静に対処することが大切で、ボーさんのようにパニックに陥ると毒の回りが早くなる。ボーさんは重篤なアレルギー反応であるアナフィラキシーショックを起こしており、ラムフォードのクイーンズ病院へと搬送された。
毒ヘビに噛まれた場合に有効な抗毒素の投与は、噛まれてから4時間以内が最も有効だそうで、医師は「国立毒物情報サービス(National Poisons Information Services)」に治療のアドバイスを求め、午後4時に点滴投与を行った。
ところがその夜、ボーさんの左脚は2倍に腫れて真っ赤になり、翌朝6時に医師は再び抗毒素を投与した。
ボーさんは「ヨーロッパクサリヘビによる死亡例は長い間なかったようなの。でも医師は私の血圧が低かったことから、最初の12時間はとても心配したそうよ」と明かす。
幸いなことにボーさんは、2晩を病院で過ごして退院し、「搬送された病院で薬剤が確保でき、抗毒素の点滴を受けられたことはラッキーだった。もしヘビに噛まれた場所が森の奥深くだったら、今回のようにはいかないでしょうね」と語った。
しかしながらボーさんの回復は遅く、退院後6日経っても痛みが酷く、左脚は黄色に変色してしまったそうだ。また感染症などの問題はないものの、ベッドから起き上がるのもつらく、歩く時は松葉杖が必要だという。
そんな自身の経験からボーさんは「私はヘビに噛まれた後に冷静な対応ができず、重症化してしまったの。だからこの経験を多くの人とシェアし、同じような状況になった時にはどのように行動すればいいのかを知ってもらえると嬉しいわ」と述べている。
ちなみに慈善団体「野生生物トラスト(The Wildlife Trusts)」によると、ヨーロッパクサリヘビは全長60~80センチと小さめでずんぐりした体型をしており、北アイルランドを除くイギリスのほとんどの地域で見られるという。イギリス唯一の毒ヘビで、噛まれても命に関わることはほとんどないが、痛みが酷く腫れ上がるため、できるだけ早く治療を受けることが勧められている。
画像は『Metro 2023年6月11日付「Dog walker’s leg turned yellow after being bitten by UK’s only venomous snake」(Picture: Beau Avis/SWNS)』『The Mirror 2023年6月10日付「EXCLUSIVE: Woman lucky to be alive after British snake bite poison sends her into anaphylactic shock」(Image: Daily Mirror)』『The Daily Star 2023年6月12日付「Woman left unable to walk as leg turns yellow from bite by UK’s only venomous snake」(Image: Courtesy Beau Avis / SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)