イギリスのパブで働くシェフが昨年10月、休日手当の未払いに腹を立てて仕事場のキッチンにゴキブリを20匹放った。この影響でレストランは閉店を余儀なくされ、害虫駆除業者への依頼費用など合計22000ポンド(約356万円)の損害が発生していた。そして今年1月に行われた裁判で、ゴキブリを放ったシェフに2年間の執行猶予付きで17か月の実刑判決が言い渡されたという。英国の公共放送『BBC』などが伝えている。
英リンカンシャー州リンカーンにあるパブ「Royal William IV」でシェフとして働いていたトム・ウィリアムズ(Tom Williams、25)は昨年10月11日、退職するにあたり休日手当の未払いについて上司と揉めていた。上司は100ポンド(約1万6千円)を支払うと申し出たがトムはこの金額に納得できず、「ゴキブリ爆弾をお見舞いしてやる」と上司を脅したという。
そして2日後、再びパブにやって来たトムは20匹のゴキブリが入った瓶を持っており、それをキッチンに放ったのだ。映像は公開されていないものの、監視カメラが当時の様子を捉えていたそうだ。当時現場にいたスタッフは慌てて害虫駆除業者に連絡をしたが、この影響で170年の歴史を持つパブは一時閉店を余儀なくされた。
この件でトムは裁判にかけられたが、裁判官によるとトムが放ったのはヘビやタランチュラのエサとして使われる種類のゴキブリだったという。閉店や害虫駆除業者への依頼費用などパブ側の被害総額は22000ポンド(約356万円)に上ったが、