このほどケニア人男子学生が、自身が作曲した音楽をめぐって大手銀行を相手に10年余りの歳月を経たのちに勝訴した。この学生は日本円で600万円以上の補償金を受け取ることとなり、尊厳と名誉を手に入れたという。『LaLibre』などが伝えている。
ケニア在住のエリック・オビエロ・ニャディダさん(Eric Obiero Nyadida、25)は、首都ナイロビに本社を置く「エクイティ・バンク(Equity Bank)」を2013年から訴え続けていた。それはエリックさん自身が作曲した音楽を本人の許可なしに銀行のCMに使用し、また契約で交わされていた報酬も未払いだったからだ。
問題の音楽は当時16歳のエリックさんが作曲し、エクイティ・バンクの学生向けプログラム「Wings to Fly」を推進するための広告キャンペーンの一環として使用された。このプログラムは、経済的に困難な背景を持つ、優秀な子供たちの中等教育を支援するために設立された奨学金制度である。
エリックさんはその時の契約についてこのように説明している。
「マランダ高校2年生の時です。レコーディングした音楽をエクイティ・バンクに送りました。1000万ケニアシリング(約1210万円)を支払うという契約書にサインしていたのに、払ってもらえませんでした。」
16歳だったエリックさんは楽曲の権利を主張したが、