タンバリンを鳴らして欲しいというのんからの気持ちだという。観客とともにタンバリンの叩き方を練習してから『僕は君の太陽』で、のんはハンドマイクに持ち替え、花道まで出てきてタンバリンを鳴らして客席と一体感を作りあげた。他にもカジヒデキがのんをテーマに書いた楽曲『ノンノン・ソング』をライブで初披露したり、のんが敬愛する忌野清志郎のRCサクセション『プン・プン・プン(オコリンボ リンボ)』『I LIKE YOU』なども披露した。
またライブではのんが監督・主演・脚本を務めた映画『Ribbon』(2022年2月25日公開)のトレーラー映像を上映、サンボマスターによる書き下ろし主題歌『ボクだけのもの』を初カバーしたが、のんが主宰する音楽フェスを新型コロナウイルス感染拡大の影響により断念したことがこの映画の誕生の原点になったという。まもなく閉館するZepp Tokyoでライブができたことをのんは「奇跡が起きた!」と改めてその喜びを噛みしめたが、コロナ禍で音楽活動が思うようにできなかったからこそ、その“奇跡”はいっそう感慨深かったに違いない。再び恐竜の尻尾を背中に装着したのんは「Zepp Tokyoで尻尾をつけるのも今日で最後」と感無量気味に話し、「Zepp Tokyo終わらなきゃいいのに、時間が巻き戻ったらいいのに、タイムマシンでもあったらいいのに」とこれまで幾度となくカバーしている1970年代の名曲『タイムマシンにおねがい』を颯爽と演奏した。
全21曲120分間の“奇跡のライブ”をやり遂げて「良いお年を! じゃあね!」とステージを去ったのん。このライブは2022年1月2日まで見逃し配信中だ。
撮影:南賢太郎(FOCUS STUDIO)
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)