海外では財布を落とすと「二度と戻ってこない」とよく聞く。しかしこのほど、ロンドンで見知らぬ人の財布を拾った男性が「本人に直接届けたい」と決意し、インターネットを駆使して少ない情報から見事に持ち主を発見し、本人に手渡すことができたのだ。持ち主は感激し、涙を流すほど喜んでいたと『MyLondon』などが伝えた。
英ロンドン中心部ショーディッチ在住でパキスタン人のガジ・タイムールさん(Ghazi Taimoor、31)は7月29日、ジムへ向かうために通りを歩いていると財布が落ちていることに気付いた。
拾って中身を確認してみると、銀行「HSBC」のカードや交通系ICカード「オイスターカード」など生活必需品ともいえるカードが入っていた。
ガジさんは「このまま銀行へ届けよう」と思ったそうだが、「そうなれば銀行カードやオイスターカードは利用停止され、面倒な手続きを踏むことになる」と考え、本人に直接手渡すのがベストな方法だと結論を出した。
「ちょうど時間もあったので、楽しい冒険になりそうだと思いましたね。今、私たちは厳しい時代に生きています。財布を拾ってどうしようかと悩んでいた時、持ち主に笑顔を届けたいと思ったのです。」
こうしてガジさんの持ち主を探す旅が始まった。最初にガジさんはTwitterで「皆さん! ショーディッチのハイストリートで財布を拾いました。銀行のカードに書かれている名前は、“Rahul R******(伏字)”です。ラフルさん(Rahul)を探しましょう!」と、ラフルさん本人がこの投稿を目にすることを祈ってツイートした。
プライバシー保護のためにTwitter上ではフルネームは書かれていないが、実際にはフルネームが分かっていた。ガジさんはこれを利用して、FacebookやInstagramなどのSNSでアカウントを検索してみたが見つからなかった。
続いてガジさんは、