愛する人や大切な人が亡くなった後、故人の物を身につけて身近に感じていたい―そんな思いに答えるため、故人の歯をアクセサリーに変える女性がオーストラリアにいる。「悲しみを乗り越えようとする人の助けになりたい」という思いで、様々なものを持って依頼にくる人々の期待に応えているという。『Mirror』などが伝えた。
豪在住のジャッキー・ウィリアムズさん(Jacqui Williams、29)はビクトリア州メルボルンで、故人の一部を取り入れたアクセサリーを製作・販売する会社「Grave Metallum Jewellery」を運営している。
「全ての生き物に平等に訪れる悲しみや喪失感と向き合い、それを乗り越えようとする人々の助けになりたいと思い、私はこの仕事をしています」と語るジャッキーさんの手掛けるアクセサリーには、故人の髪の毛や亡くなったペットの遺灰を使ったものが多い。その中でも一風変わったデザインのものがある。それは故人の歯を使ったアクセサリーだ。
製作のための歯について、ジャッキーさんは「自身の子どもの歯を持っている母親は多いですし、多数の人は抜けた自分の歯を保管しているので、遺品の中から見つかりやすいのです」と明かしており、さらに金歯など金属製の物は火葬されても燃えずに残るので、比較的手に入れやすいと話す。
歯を受け取った後は、“ロストワックス鋳造”という方法で製造を行う。これは蝋(ワックス)で原型を作り、そこに金属を流し込んでアクセサリーのベースを作る方法だ。金属には銀や金、プラチナなどを用い、そこにサファイアやダイアモンドなどの宝石でアクセントをつけていく。
デザインによっては細かい手作業も増えてくるそうで、