ためらいながらも「ああ、そうだよ」と答えた。一方で「なんでこんなことしてるの?」という質問には無言だったという。
その後も子ども達に「僕たちを傷つけようとしているの?」と問われて「そんなことはしないよ」と答えたり、「じゃあ運転手さんを傷つけるの?」と聞かれて「傷つけないよ」と返すなど一問一答を繰り返した。
次から次へと来る質問に答えていたジョヴァンだったが、さすがにうんざりしてしまったようで「君たちはバスから降りてもらう」と伝えたそうだ。
ケネスさんは当時の様子をこのように明かした。
「ジョヴァンは恐らく、子ども達がまだまだ質問してくるだろうと思ったんだろうね。もしくは何かが心に響いたのか、『もうたくさんだ』と言って、私に『バスを停めてさっさと降りろ!』と指示したのです。」
バスを走らせてから6キロほどしか進んでいなかったが、ジョヴァンは子ども達の質問攻めに合い、イライラが限界に達してしまったようだ。
近くにバスを停めさせて子ども達全員とケネスさんを降ろすと、バスをそのまま運転して別の乗り物や新しい服などを手に入れるために近くの家を回ったそうだが、捜索していた警察官に見つかり逮捕された。またジョヴァンが所持していたライフル銃に、銃弾は入っていなかったと報じられている。
事件後、ケネスさんのもとには全国の学校から感謝状が届いたと言い、その勇敢な行動を称えるために警察官や同学区の関係者が集まって式典を開いたそうだ。
ケネスさんは、メディアのインタビューに「大切な子ども達を無事にバスから降ろすためには、何でもするつもりでいました。でも子ども達は、私のことを守ろうとたくさん質問をしているように感じたのです。だから私は子ども達のことをヒーローと呼んでいますよ」と語っており、子ども達の行動を称賛した。
画像は『People.com 2021年5月21日付「Bus Driver Says Soldier Who Allegedly Hijacked Bus Full of Kindergartners Grew Weary of Students’ Questions」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)