頭にクロスボウ(洋弓銃)の矢が刺さったまま3か月も生き抜いたマガモが、今月13日に動物保護センターのスタッフにより保護された。簡単に入手でき、使い方も難しくないクロスボウだが、最近はこれを悪用した犯罪が多発し問題になっている。『Plzeňoviny.cz』などが伝えた。
チェコ共和国プルゼニを流れるラドブザ川(Radbuza)で今年4月、クロスボウの矢が頭に刺さったまま泳いでいるオスのマガモが発見された。マガモは矢が首から目の下まで貫通した状態だったが急所を外れたのであろう、矢が刺さったままで生きていた。
同市の動物保護センター「DESOP Plzen」では、このマガモをなんとか捕獲しようと試みてきたが、マガモの逃げ足が速く捕獲は困難を極めた。
同センターのスタッフの1人、カレル・マコンさん(Karel Makon)は「最初にマガモの捕獲作戦を行ったのは4月20日のことでした。しかしマガモは私たちが近づくとすぐに飛んで行ってしまい、そのうち私たちのことを認識するようになったのです。そんなことが数回続き、治療をしたくてもできない状態が続きました」と当時を振り返る。
しかしそんなスタッフに絶好のチャンスが訪れた。換羽が始まったマガモの風切羽がごっそりと脱落して、一時的に飛べなくなったのだ。
「このチャンスを逃してはならない」と今月13日、スタッフは3人のチームを作って新たな作戦を展開した。それは2人がカヤックに乗ってマガモを追い詰め、