新学期早々、南アフリカのある学校で教室に驚くべきものが設置されていた。それは真新しい墓石で名前の部分は白い布で覆われていたという。『IOL News』など複数のメディアが伝えている。
クワズール・ナタール州のウムジムクル(Umzimkhulu)という小さな町にある「ムトゥワネ高等学校(Mthwane Senior Secondary)」は1996年に設立された。もともとこの場所は農場だったが、所有者が去ったことから地元の人々がお金を出し合って教室を一つだけ建てた。その後、町の人口が増加すると州教育省が学校経営に関わるようになり、校舎や教師も増えていった。現在は10クラス、全校生徒400人となり、校庭に3つほど倒れた墓石があったものの学校の運営は順調だった。
しかし今年の1月、新学期が始まると教室内に墓石が設置されていたのだ。生徒のみならず教師も新学期初日に発見して驚いたというが、なぜ教室の中に墓石があったのか。
学校理事長のシズウェ・ンボカジさん(Siziwe Mbokazi)は、この土地に関する揉め事をメディアに明かしている。3年前に「学校内の墓に埋められているのは私の家族だ」と土地の所有権を訴えた女性が現れたそうで、女性は祖父の土地であることや校庭の倒れた墓石も祖母やその子どもが埋葬されていたものだと主張したという。女性は学校の移転を望んだ末に「教室内に墓をつくっていいのか」と脅したことから、校長は学校理事長に助けを求めた。そしてこの問題は教育省にゆだねられることになり、