ロシア極東部ハバロフスク地方で今月5日、40歳の母親が生後7か月の赤ちゃんをベランダに放置して死亡させたとして当局が捜査に乗り出した。外の気温はマイナス20度だったが、母親は赤ちゃんをベビーカーに入れたままベランダに置き、そのまま5時間も放置したという。『Fox News』『The Sun』などが伝えた。
冬の寒さが厳しい北欧やロシアでは、氷点下でも赤ちゃんを戸外に出しベビーカーで昼寝させることが珍しくない。閉め切った室内よりも冷たい空気の中で寝たほうが眠りも深く、丈夫な身体を作ると考えられているからだそうで、冬の公園にベビーカーがずらりと並ぶこともあるようだ。
しかしそんな習慣が仇となるような悲劇が、露ハバロフスク地方のニコラエフスク・ナ・アムーレのアパートで起きてしまった。なかなか寝付かない生後7か月の赤ちゃんをベビーカーに入れたままベランダに出した母親が、マイナス20度の寒空の下に5時間も放置して死なせてしまったのだ。
母親は一時拘留され警察の取り調べを受けたが、「息子を外に出したのを忘れてしまった。気づいて室内に入れた時には身体が冷たくなっており、蘇生を試みようとしたがすでに呼吸をしていなかった。決して故意でしたことではない」と主張した。
これに対し当局は「母親は薬物、アルコールの摂取はしておらず、赤ちゃんを虐待していた証拠も見つからなかった。赤ちゃんの死因は低体温症であり、非常に不幸かつ悲劇的な事故である。しかしながら今後どういった経緯で赤ちゃんが亡くなったのか、過失致死罪なども視野に入れて捜査を進めていく」と述べている。
ハバロフスク地方ではこの事故の数日前にも1歳児が外で低体温症に陥り死亡しており、