電話をかけて金を騙し取る手口の詐欺集団の男(23歳)が、警察に現金護送を申請したが、異常を察した警官に逮捕されていたことが分かった。男は警官を利用して監視役の仲間を追い払い、売上金を着服するつもりだったという。『自由時報』『TVBS新聞網』などが報じた。
台湾で今年の9月13日午前、詐欺集団は「健康保険カードが盗用されている」などと電話をかけ、被害者から130万元(約480万円)あまりを騙し取り、容疑者の男の個人口座に振り込ませた。同日午後、容疑者の男は監視役の1人と銀行に行き、家の修繕費だと言って預金を引き出すよう指示を受けた。90万元(約330万円)を引き出し、監視役である同行者に渡せば、10万元(約36万9000円)がもらえる手はずになっていたという。しかし窓口で預金残高を確認した男は、残高が130万元あまりあると知ると欲に目がくらんだ。警官を呼んで監視役を追い払うことを思いつき、銀行員に「派出所に現金護送を申請してほしい」と申し出た。
銀行から連絡を受けた派出所によれば、男は当初台湾鉄路の新竹駅までの護送を頼んだが、護送が必要な理由や駅の明確な地点を言わないため手続きに進めずにいたという。すると男は目的地を台湾新幹線の新竹駅に変更してきたそうだ。対応した警官は新幹線の新竹駅は管轄区外だと護送を断ったが異常を察し、