緊急事態をオペレーターを介して警察や消防署へと繋ぐイギリスの「999」。このほどグレーター・マンチェスター警察が、週末にかかってきた多くの999通報を受けて「電話をする前に再度、考えてほしい」と市民に呼びかけた。『Manchester Evening News』などが伝えている。
このほどグレーター・マンチェスター警察が、7月7日(土)午前7時~9日(月)午前7時までに受けた緊急通報が8,000件を超えたことを明かした。緊急事態が発生した際に警察や消防署へ繋ぐオペレーター番号「999」への通報は5,229件、「999」よりも緊急性が低い事態が起こった時のオペレーター番号「101」への通報は3,121件という結果となり、過去2年で最多の通報件数となった。
その中でオペレーターやグレーター・マンチェスター警察を唖然とさせた例として、ある女性からの「999」通報の音声クリップがメディアにより公開された。女性は999オペレーターが電話に出るやいなや、まるで友人にでも話しかけるかのように砕けた口調で「犯罪を通報したいんだけど」と切り出した。「何が起こったのか」と尋ねる女性オペレーターに、電話の向こうの女性は驚くべきことを口にした。
「昨日、眉毛を手入れしてもらってから眉ティントをしようと思って美容院を予約したわけ。それで向かったんだけど、眉を抜かれた時にかなり痛くて。それにパッチテストもしてくれなかったの。」
女性にとっては、この事態が“犯罪”に値すると思い通報したのだろう。しかしオペレーターは女性の話を途中で遮りこう伝えている。
「それは警察が対応すべきことではありません。もし処置が気に入らなかったのであれば、消費問題を取り扱う『Trading Standards(取引基準局)』へ連絡してください。」
すると女性は「わかった。あなたたち警察が対応しないのなら自分で対応するわ」と言い電話を終えた。このような前代未聞ともいえる「999」への緊急通報に、