イギリスでは昨今、「そんな用件で緊急指令センターに電話されても困ります」と説教せざるを得ない999コールがあまりにも増えているという。このたびはマクドナルドから成人男性がとんでもない用件で電話をかけてきたそうだ。
「僕は今、マクドナルドにいます。ウルヴァーハンプトン警察署につないで欲しいんですが…」。こんな調子で成人男性から英ウェスト・ミッドランズ州緊急指令センターにかかってきた1本の電話。喧嘩か窃盗事件かと緊張を強めたオペレーターであったが、「何が起きたのですか」に対する男性の答えに力が抜けてしまったという。
「マクドナルドで食事中なんですが、ここのハンバーガーって一体ナニで出来ているんでしょうね。原材料、わかりますか?」
オペレーターが「それのどこが緊急事態なのですか? この番号をそういうことに利用されては困りますよ」と説教すると、「あ、ダメなの? オーケー了解!」と電話を切ったという。緊急指令センターにつながる999という電話番号を、よろず相談所か何かと勘違いしているのはこの男性ばかりではない。ある女性は、「私が買ったアイスクリームにトッピングのチョコが十分にかかっていなかったの。腹が立つわ!」とタラタラ文句を並べたそうだ。
このような呆れてしまう通報内容は過去にもいろいろと報じられてきた。「話と違って売春婦があまりにもブス」、「Facebookのパスワードを忘れた。どうしたらいいか」、「声を聞けて嬉しい。誰かとつながっていると思うと安心する」、「警察官をちょっと寄こして欲しい。姉をこらしめてやりたいから、すごんでみてくれないか」、「いかにオレのセックスがすごいか教えてやろう」、「ファストフードの中身に髪の毛が入っていた」、「ナイトクラブに入店を断られた」。また、でっち上げの事件や事故を知らせてくるお騒がせ通報があとを絶たないのは、イギリスに限った話ではない。
指令センター長のジム・アンドロノフ氏は、「毎日1,500件以上の999コールが入ってきますが、その10~20%は警察を出動させるまでもない話で、約50%は緊急でも何でもない内容です。こういった人々には、専門の訓練を経たオペレーターたちの知恵や助けを、一刻も早く必要としている人々の邪魔をしているという自覚を持って頂きたいものです」と『telegraph.co.uk』に強く訴えている。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)