長いこと腎臓の重い病に苦しんできた妻。その命を救う方法はもはや腎臓移植しかないと知り、血がつながった親族ではないものの真っ先に検査を受けた夫。その後、医師は彼に「奇跡的なパーフェクトマッチです」と嬉しい結果を告げたという。米フロリダ州のメディア『Sun Sentinel』が伝えた感動的な夫婦の愛と絆の話題をご紹介したい。
フロリダ州ブロワード郡のハリウッドで2月19日、メモリアル・リージョナル病院付属の臓器移植研究所にて腎臓移植手術が行われた。手術を前に2台並べられたベッドの左側に横たわっているのはドナーのシーザー・カルさん(52)。そして右側のベッドはレシピエントのモニカさん(39)。間もなく結婚23年という夫妻は麻酔前の各種検査の間、たびたびキスをし、手をつなぎながら励まし合って過ごしたという。
モニカさんは同病院の職員であったが、母親由来とみられる遺伝性の難病のひとつ「多発性嚢胞腎」を10年前から患い、昨年には人工透析ほかによる治療も限界となり、助かる手段は腎臓移植のみと告げられていた。真っ先に各種の検査を受けたいと申し出た夫のシーザーさんは、12月に「完全にマッチしています」という嬉しい結果を受け取った。
フアン・アレナス医師の執刀により5時間に及んだ移植手術は成功し、その4日後には退院も叶ったモニカさん。手術前はひどい痛みに苦しみ、自身の体調が改善されても夫の体調にもしものことが生じたらと思うと恐怖でたまらなかったが、