フライトというのは食事の時間以外はかなり退屈なもので、せっかく楽しんでいた音楽や映画を中断させられること、お決まりのフレーズが多いことから、機内アナウンスを「好き」という人もあまりいない。だがこのたびアメリカのある国内線フライトだけは、大きな興奮に包まれたようだ。
とてもハッピーな話題を提供してくれたのは、昨年12月23日にデトロイトからオクラホマシティに向かっていたスカイウェスト航空(本拠地:ユタ州セントジョージ)の旅客機。パイロットのジョン・エマーソンさんが離陸前の機内アナウンスを行うなか、交際中であった客室乗務員(以下CA)の女性に突然プロポーズしたのだ。
なぜかコックピットから出てきて、CA用の放送装置を使ってアナウンスを始めたエマーソンさん。現地の天気や気温などごく普通の情報を伝えることからスタートしたが、突然あるクルーについて紹介し始めた。それは交際中のガールフレンドで、たまたま同機に乗務していたローレン・ミシェル・ギブズさん。彼女は何も気づかず自分の仕事を淡々とこなしていたが、エマーソンさんは「今日は自分たちの特別な日、記念日になります」などと話し始めると彼女に近くに来るよう呼び止めた。
その後の展開を予想したのか乗客からは歓声が。彼は受話器を置くとポケットから出した指輪のボックスに両手を添え、