
ご飯を食べる時や眠る時、散歩する時も一緒で「ワンワン」「クワックワッ」とコミュニケーションをとりながら、ペアは一日の大半を一緒に過ごす。人間に心の友が必要なように、1頭の犬と1羽のアヒルは大の親友としてお互いに寄り添いあっているのだ。『CBS Minnesota』などが伝えた。
米ミネソタ州ミーカー郡のストラウトは、25人で構成されている小さなコミュニティだ。その住民であるパトリックさんとカースティン・ライリーさんは、12歳になるシベリアン・ハスキーの“マックス”と4歳のアヒルの“クワッカーズ”を飼っており、コミュニティでこのペアを知らない人はいない。
ライリーさん宅に5歳のマックスがやってきたのは、今から7年前のこと。やんちゃで元気だったマックスは、ライリーさんが飼っていたハスキー犬のサーシャとすぐに仲良しになった。しかしサーシャが亡くなり、マックスには友達がいなくなってしまった。
そんな時、ライリーさんがペットとして迎え入れたのが3羽のアヒルの赤ちゃんだった。しかし2羽は死んでしまい、クワッカーズだけが残った。
友達を失くしすっかり寂しくなったクワッカーズの隣に、いつしか同じく仲間を失くしたマックスが寄り添うようになった。
カースティンさんは「マックスを外に出すようになってから、ペアはいつも一緒に行動するようになったわ。食事も一緒、眠るのも一緒、近隣を散歩するのも一緒なの」と笑う。夜、ペアが寝るのは駐車場に作られた小さな小屋。マックスのフサフサした身体の上に、クワッカーズがそっと頭を預け、まるでお互いがそばにいるのを確認しあうように眠りにつく。
朝になると、ペアはそろって外に繰り出す。マックスは人間でいうと84歳になり、その足取りは決して軽くはない。しかし一歩一歩確かめるように歩くマックスの後ろを、クワッカーズがお尻をフラフラさせながらついていく。ペアには近くの道路沿いにお気に入りの場所があるようで、まったりとくつろぐ姿に多くの人が車を停めて写真を撮る。小さな街の道路が、撮影のため渋滞することもあるようだ。