野生であれば共存することはないであろうライオンとトラとクマ。小さい頃にレスキューされた3頭は、家族のように仲良しだ。『metro.co.uk』が伝えている。
ライオンの“レオ”とベンガルトラの“シェア・カーン”、アメリカグマの“バルー”はまだ生後2か月だったという2001年に、米アトランタのドラッグディーラー宅の地下室で発見され保護された。
警察の家宅捜査で偶然発見された3頭。レオは鼻の傷口が開き膿んだ状態のまま小さな檻に入れられ、シェア・カーンは栄養失調で体中が寄生虫によって蝕まれていた。バルーにいたっては小さすぎるハーネスが肉にまで食い込んで感染症を起こしており危険な状態であった。
3頭は野生に戻すことは不可能と判断され、ジョージア州の「ノアの箱舟動物保護施設(Noah’s Ark Animal Sanctuary)」に移され、まるで家族のように育った。
「身勝手な人間にあのまま飼われていたら、死んでいたでしょうね。引き取った当初は3頭を引き離すことも考えました。でも3頭はとても仲良し。離れ離れになったのはバルーが手術をした時だけ。あの時、他の2頭は落ち着かない様子でしたよ」と同保護施設の創設者であるジーマ・ヘッジコスさんは語る。
最初の4年間は何かあってはいけないと常に3頭を観察していたようだが、15年たった今でも3頭は一緒に遊び、食事をし、眠り、リラックス。「あんな大きなアメリカグマがベンガルトラにハグをしているの。それに応えるようにシェア・カーンは鼻をすり寄せている。魔法をかけられたみたいな不思議な気持ちになるでしょう」とジーマさん。時にはじゃれあい、時には身体を寄せ合い、本当に仲がいい家族である。
出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)