病を抱え治療を続ける子供たちにとって、入院生活は辛く退屈な日々であるに違いない。しかしこのほど、そんな子供たち7人がイルカと戯れる時間を過ごした。米カリフォルニア州にあるシーワールドからの素敵なニュースを『Inside Edition』『The San Diego Union-Tribune』『ABC 10 News』などが伝えている。
サンディエゴのシーワールドで9月18日に“ドルフィンとの交流プログラム(Dolphin Interaction Program)” が行われ、小児病院「Rady Children’s Hospital」で治療を受ける10歳~15歳の子供たち7人が招待された。
このプログラムが病院に導入されたのは2007年のことだったという。当時イルカの訓練士をしていたジョーイ=クロウセン・ソトーさんは、23歳の時にがんと診断された。告知直後に治療を始めたものの、最初の診断は誤診で体調が悪化。セカンドオピニオンを求め、出会ったのが小児病院の医師だった。その後、異例の措置で小児病院で治療を受けることになったジョーイさんは退院後、お世話になった同病院への恩返しの意味も含めイルカと子供たちの交流プログラムをスタートさせた。
今年は訓練士ジョージ・ヴィラさんが子供たちとのセッションに挑んだ。ジョージさん自身も12歳の時に糖尿病で1週間以上、小児病院に入院していたという。「入院するのがどんな気持ちかよくわかる」というジョージさんは、今回子供たち7人がイルカとの交流により、束の間の休息を楽しんでもらえるようベストを尽くした。
ジュリアナ・アブラハムさん(14歳)は2年前に再発性の稀な脳腫瘍と診断され、これまでに2度の手術を受けて何週間もの放射線治療をしてきた。一時期は半身麻痺になったこともあったそうだ。辛い治療を経てきたジュリアナさんは「楽しくて目が回りそうな感じになった! 受けている治療のことを忘れさせてくれて、心も体も楽しい時間を過ごせた」と話した。