スコットランドのインヴァネス出身でグラスゴー大学に通うケイティー・ナイトさん(20歳)は、5時間のタンポンを使用でTTSを引き起こしたという。
TTSはバクテリアの黄色ブドウ球菌の一部が毒素を発生した場合に起こる状態であり、不衛生な手でタンポンを扱ったり、長時間使用や正しい使用法を守らないことが原因で嘔吐や発熱、下痢などを起こし、短時間でさらに重篤な病態を引き起こす敗血症の一種だと言われている。
ケイティーさんは大学の研究課題の勉強が多忙なために、大学内の図書館で一日中過ごす覚悟で生理4日目にスーパーサイズのタンポンを使用した。そして5時間ほど経った頃、ケイティーさんは胸のムカつきを感じ始めたそうだ。
図書館にこもって勉強に集中していたためにストレスも溜まり、また生理中だったので気分が悪くなったのではと思ったケイティーさんは、一旦カフェに行き休憩することにした。しかし体調は改善せず、まともに歩くことすらできない状態になってしまいタクシーで学生寮へと戻った。
その後24時間内で、ケイティーさんの容態は悪化した。度重なる嘔吐のほか25分ごとに意識が遠のき、翌日には下痢の状態に見舞われたのだ。その時にもケイティーさんの頭の中にはTTSが原因という考えは全くなかったという。
ケイティーさんの異変に気付いたハウスメイトがNHS(国営医療サービス)に電話をするとすぐに緊急外来を受診するように言われた。その時ケイティーさんは話が支離滅裂だったり、歩行困難に陥っていたためハウスメイトに支えられて病院へ行ったそうだ。
病院では4日間の集中治療を受けていたケイティーさんだが、医師から「非常に深刻な状態で、ひょっとしたら助からない可能性もある」と言われた時には泣き崩れたという。検査をしたところ、病院側はケイティーさんの体内にタンポンが48時間入っていたことを確認し、それが結果的にTTSを悪化させる原因となったことを突き止めたようだ。
1週間の入院を経て、幸いにも一命を取り留めたケイティーさんは「最初、気分が悪くなった時にすぐタンポンを外していれば容態は悪化しなかったでしょう。もう二度とタンポンは使用しません」と話している。なお、昨年2月には同じくイギリスの女性が、タンポンを取り外すことをうっかり忘れて9日間入れたままだったことにより命の危機に瀕したことが伝えられた。
出典:http://www.mirror.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)