米ミシガン州に住むジェーン・クレイマーさん(47歳)が、当時5歳の息子(現在13歳)を連れて近所のスーパーマーケット 「マイヤー(Meijer)」へ買い物に出かけたところ、息子がレジ周りに陳列してある大人用のゴシップ雑誌に興味を示したという。息子はそれら雑誌の見出しの言葉を口にして、その意味をジェーンさんに尋ねてくるようになった。
ジェーンさんはかねてからレジまわりにあるチョコレートやスナック菓子といったジャンクフードに加え、ゴシップ雑誌が陳列されていることを懸念しており、もっと健康的な食品などと入れ替えて欲しいと願っていた。
実際に5年前、ジェーンさんはマイヤーのカスタマーサービスに申し出たが、受け入れてはもらえなかったとのこと。2016年にも再度電話をしたが、話を聞いてもらうことすらできなかったという。
諦めきれないジェーンさんが思いついたのは、嘆願書を提出することだった。そして2016年にオンライン署名サイト「Change.org」に経緯を綴り、自分と同じ考えを持つ賛同者を募集し始めたのだ。なかにはジェーンさんに対して「マイヤーが嫌なら他のスーパーへ行けばよいのに」と言う者もいた。
ジェーンさんは決してマイヤー自体が嫌いなわけではない。他のスーパーへ行くことは簡単であるが、自宅近所にあることはもとより、マイヤーが好きでその従業員にも好印象を持っていると話す。しかしジェーンさんの懸念は消えない。マイヤーはミシガン州、イリノイ州、インディアナ州、オハイオ州、ウィスコンシン州、ケンタッキー州と店舗を構えているため、当然多くの人が子供を連れて来店する。彼女はその子供達の年齢を考慮して、レジのラインからゴシップ雑誌を取り除くように望んでいるのだ。
ちなみにドイツに基盤を置き全米でも約1500店舗を展開するスーパーマーケットの「アルディ(Aldi)」は、今年1月にレジまわりに陳列していたチョレートやキャンディといったジャンクフードを取り除き、代わりにオーガニック食品を増やし、ドライフルーツやグラノーラ・バーなどといった商品に置き換えたことを公表している。
ジェーンさんは「私は『これを食べるべきであれを食べるべきではない』と言うつもりはありません。ただ、我が国の医療コストが増大している背景には健康問題があることに注目すべきです」「たくさんの人がこの提案に賛同し、マイヤーが受け入れてくれれば他の食料品店もあとに続くと思います」と話している。
なお「Change.org」に集まった賛同者は、1月7日現在で1,100人超となっている。
出典:http://abcnews.go.com
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)