風刺画家であるデリック・トンプソンさん(42)は、ウェスト・サセックス州ターリングでアートショップ「Demuz Art」を経営している。その明るい店内のソファにくつろいだ様子で座っているのは、金髪でスレンダー、身長6フィート(約183センチ)というダッチワイフの“シェイラ”である。
「店にくるお客がシェイラの隣で写真を撮ることができるようにと思って購入しました。美しい彼女は店のプロモーションとしては最高ですよ」と語るデリックさん。Facebookでシェイラ専用のアカウントまで作成しており「ダッチワイフというよりもマネキンとして使用しています。彼女のSNSにはアメリカ、アジア、中東などからたくさんのラブメッセージが届いています」とコメントしている。
デリックさんが“彼女こそ女性の理想像”と熱を入れるシィエラが、『elitedaily.com』はじめとする英メディアで注目を集めたのはある事件がきっかけだった。なんとデリックさんの店に入った泥棒がシィエラを本物の人間と勘違いし、盗みもそこそこに退散していったのだ。
店でアシスタントとして働くポール・スミスさんは「シィエラが特に何かをしたというわけではないのです。でも泥棒が持っていったのは店にあった1,000ポンド(約14万円)だけ。きっとシィエラに気づいて逃げて行ったのでしょう」と述べている。
デリックさんは「もしシィエラがいなかったらと思うとゾッとします。それに彼女が無事でいてくれたことが何よりですよ」と安堵の表情を浮かべていた。
一口にダッチワイフと言っても、使用する目的は人それぞれである。インドネシアでは昨年5月、海に漂流していたダッチワイフを天使と崇めて甲斐甲斐しく世話をしていた漁師が話題となったが、人形が心の隙間を埋めてくれるということは決して珍しいことではないようだ。
出典:http://elitedaily.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)