近年、日本で増えているキラキラネーム。簡単には読めない名前を付けられた子供は成長してどのように感じるのだろうか。日本では子供の名前を付ける時、昔のしきたりを重んじる人は画数や漢字の意味などを考慮して名前を付けると言われている。中国では伝統的な名前を付ける時「自然」の意味が込められた漢字を使用するそうだが、最近、英語の名前を子供に付ける親が増えているという。
経済成長を遂げている中国では、ビジネスや将来の教育のことを考えて親が子供に世界で通用するようにと英語の名前を付ける傾向にあるようだ。ところが、あまり意味を理解せずに聞き慣れた単語を名前にしてしまう親も少なくないという。たとえば、「ロレックス」「シンデレラ」「ガンダルフ」など映画のキャラクターやファッションブランド名といった名前を付けられる子供が多い。
そんななか、16歳のイギリス人女子学生が中国人のための命名サービスに乗り出し、順調なビジネスで業績を上げていることが各英紙で報じられた。
グロスターシャー州ペインスウィック近郊エッジ村出身のボウ・ジェサップさんは、チェルトナムレディースカレッジに通う成績優秀な学生だ。彼女は家族と中国へ旅行した際に、一緒に食事をした家族の友人から産まれる赤ちゃんの名付け親になってほしいと頼まれた。
当初、頼まれた時にボウさんは「赤ちゃんに名前を付けるなどという重要なことは自分にはできない」と思ったという。しかし中国の国内で親が英語の意味を理解せずに子どもを名付け、それらが欧米人が聞くと恥ずかしい意味の名前であることが往々にしてあることを知り、命名することに決めた。
そしてボウさんは、中国人の助けになろうとウェブサイト「SpecialName.cn」を開設した。サイトには性別を選ぶ欄があり、子供の特徴を表すのに適切な言葉を5つ選べるようになっている。そこからボウさんが英語で名前を考えて、3つのリクエストの中から1つを選ぶという仕組みだ。
サイト開設時に、ボウさんは1人60ペンス(約80円)で名前を提供した。すると1か月に2万7千人がサイトを訪れ、わずか6か月の間に23万2千人以上の中国人の赤ちゃんを名付けるまでになった。
彼女は若干16歳でありながら、この命名ビジネスを成功させ現在までに4万8000ポンド(約650万円)の収入を得ているという。ボウさんはこのビジネスで得た収入を将来の大学資金に充てたいと話している。
出典:http://www.telegraph.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)