インドのニューデリーでこのほど、配車サービス「Uber」タクシーの男性ドライバーが非常に貴重な経験をしたと伝えられた。産気づいている女性が病院到着を待たずに出産となってしまったのだ。とんだ緊急事態にも真剣に対応してくれた運転手に、女性は感謝のあまり…。
インドのメディア『siasat.com』が12日、ニューデリーで起きた「Uber」車内における緊急出産の話題を伝えていた。サンジェイさんという男性から予約が入り、バブリさんという産気づいた女性を乗せたところ、目的地である「サフダージャング病院」まで直線距離で約2kmという交差点で赤ちゃんが産道を下りてきてしまったという。
運転手はシャフナワーズ・カーンさんという男性。慌てながらも車を安全な場所に停めると自身の衣服やタオルやボウル、飲料水のボトルなど役立ちそうなものを車内からかき集め、赤ちゃんの出産に立ち会った。大変な道路の渋滞で救急車はまったく間に合わなかったという。
あとは一目散で病院を目指し、カーンさんは赤ちゃんの父親であると間違えられながらも、バブリさんと赤ちゃんが医師のもとに通されるまで寄り添っている。誕生した赤ちゃんは男の子。母子ともに健康状態も良好と聞いてひと安心というカーンさんは、メディアの取材に「赤ちゃんが無事生まれる、これほど素晴らしいものはないと私も深く感動しました。世の中にはお金では買えない幸せがあるということを教わりました」と述べている。
英メディア『metro.co.uk』が今、それに続くハッピーな話題を伝えている。カーンさんに深く感謝しているバブリさんは息子の誕生を祝うセレモニーに彼を招待したといい、そこで「息子の名は“Uber”にしたいと思います。あなたが命名者としてそれを皆さんに紹介してください」と依頼したとのこと。カーンさんは「この貴重な経験を一生忘れることはない」と喜んでそれを承諾したもようだ。
※ 画像はsiasat.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)