1月28日午後、豪・クイーンズランド州チラゴー近郊の低林地帯で、約4週間前から行方不明となっていた40歳代の男性が発見された。発見当時、シャツも靴も帽子も身に着けておらずパンツ一枚の姿であった男性は、小川で水分を補給し、貝や蝶、そして木の実などで飢えをしのいでいたという。
キャンピングカーでチラゴーに滞在していた男性は、昨年12月29日に散歩の途中に行方不明となり、家族の要請で警察による捜索が続けられていた。
約4週間後、地元の住民によってチラゴーから約10キロ離れた地点で救助された男性は、すぐに病院に搬送され検査を受けた。男性は体重が15キロ減少しており、非常に衰弱しまた脱水症状を起こしてはいたものの、幸い命に別条はなく徐々に回復に向かっているとのことである。
オーストラリアの荒野および低林地帯では、昨年1月にはシドニー近郊の自宅から行方不明になった18歳の少年が9週間後に発見されたケースや、2月にはジョギング中に行方不明となった18歳のイギリス人旅行者が3日後に発見されるなど、以前から同様の事件があとを絶たない。
さらにこれらの地域では、毎年夏には酷暑と極度の乾燥による死亡事故がニュースを騒がせる。今回の事件の舞台となったチラゴー及び近郊の低林地帯も連日40度以上もの酷暑に襲われているため、男性が命を落とさずに発見されたことは奇跡的なことだと、男性発見のための捜索に携わった警官は『Courier Mail』紙のインタビューで話している。
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(TechinsightJapan編集部 椎名智深)