ブラッド・ピットは建築学やインテリア美術などに造詣が深い。興味を抱いたものをトコトン極めようとする男なのであろう。なんと20年ほど前、ブラピには「サイエントロジー」の教義について熱心に学んでいた時期があったようだ。
トム・クルーズが広告塔を務め、ウィル・スミスやジョン・トラボルタも信者であることで知られる、自己啓発セミナー系新興宗教の「サイエントロジー」。ひょっとするとここにブラッド・ピット、そして「U2」ボノの名を加えることになっていたかもしれない、そんな事実が発覚した。
トムと強い絆で結ばれている教団の現在の指導者、デヴィッド・ミスキャベッジ氏の姪にあたるジェナ・ミスキャベッジ・ヒルさん(29)。21年間信者として過ごすも教団を8年前に離脱し、自叙伝ながら教団の実態を赤裸々に暴く『Beyond Belief:My Secret Life Inside Scientology and My Harrowing Escape』を出版。このほど芸能情報サイト『Radar Online』との独占インタビューに応じ、意外なことを明らかにした。
教団の初代指導者L・ロン・ハバードが打ち立てた、「Purification Rundown」という体内の薬物を解毒すると謳うプログラムがある。なんと1990年代前半、当時20代であったブラッド・ピットがそれに強い関心を示し、ハリウッドにある「サイエントロジー教会セレブリティ・センター」に熱心に通っていたというのだ。ブラピばかりか彼と同棲していた女優のジュリエット・ルイスにもひどい薬物依存が見られ、彼はジュリエットの体を健康にしてあげたいと懸命であったという。
確かにブラピは「1990年代の自分は、セレブな身分に嫌気がさしてうつ病になり、何もしたくなかった。家に戻ると大麻を吸ってはソファにごろごろしてばかりいる自分に、こんなことをしていてはダメだとある時気づいた」などと告白している。薬物漬けの生活から抜け出したいと救いになるものを求め、「サイエントロジー」に出会ったのであろう。しかしどうしても合わないものを感じたのか、しばらくすると彼は教団を離れてジュリエットとも破局したそうだ。
なお教団の広報は1969年に建てられた豪華な「セレブリティ・センター」について、「セレブが教団にとても素晴らしいものをもたらしてくれるので、その貢献を称えるために建てられた」と説明していたが、ジェナさんは“貢献してくれたのではなく貢献に期待した”が正しいと真っ向から反対している。
「教団はアーティストからの寄付金には興味がなく、彼らが放つ特殊なオーラと計り知れない宣伝力が魅力だと信じていました」と話し、ハリウッドの一等地に建てられたのも、とにかく多くのセレブを入信させたかったからだと主張した。具体的にターゲットとされたのは「U2」のボノ。「彼の持つ強いカリスマ性に惚れこみ、なんとしても彼を勧誘して教団の広告塔に君臨させたいと考えていたようです」と語っている。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)