お昼の番組『笑っていいとも!』で1964年生まれの49歳の男性ゲスト5人に「子どもの頃に夢中に集めたモノ」や「親に隠れて見ていた番組」を尋ねたところ、不思議なほど似かよった回答が並んだ。木下優樹菜や関根勤など他の世代の答えと比べると、時代の違いが分かり面白い。
8月2日に放送された『笑っていいとも!』の“世代共通点ポーカー「同級生5(ファイブ)」”に、今年49歳になる同年齢の5人が登場した。田中裕二(爆笑問題)、椎名桔平、パンチ佐藤、お笑い芸人のシベリア文太、そして新日本プロレスリング社長の菅林直樹氏だ。
この世代は小学校6年生の頃にあのアグネス・ラムが大人気となった。今ではパチンコでその名を知られるが、当時は中高生も彼女の写真を切り抜いて下敷きに挟んでいたものだ。また、レコード『およげ!たいやきくん』が大ヒットした時期でもある。
そんな彼らが「子供の頃、夢中に集めたモノは?」と質問された。彼らの前にレギュラー陣に聞いてみると、木下優樹菜は「ぷくぷくシール」、草なぎ剛は「キン消し(キン肉マン消しゴム)」、関根勤は「牛乳のフタ」と答えており、年代で流行が違うことを改めて感じる。
面白いのは49歳の同級生のうち4人が「仮面ライダーカード」と一致しており、椎名桔平のみが「消しゴムの車」と答えたことだ。「ビックリマンカード」や「遊戯王カード」など後のカードブームの先がけといえる「仮面ライダーカード」が、いかに流行ったかがわかる。
そして「親に隠れて見ていたテレビ番組」についての回答も興味深いものとなった。4人が『11PM』と答え、パンチ佐藤が「ウィークエンダー、泉ピン子」と答えている。
『11PM』といえば藤本義一、大橋巨泉、愛川欽也などの司会で様々な話題を取り上げる番組だが、水着の女性や時おりヌードの女性なども登場するお色気シーンがあるのだ。
だが、『11PM』と答えた4人も「一番いやらしかったのはやっぱりそっちかな」と認めたのが、『ウィークエンダー(テレビ三面記事 ウィークエンダー)』である。当時ほとんど無名だった泉ピン子がリポーターとして出演しており、その後のブレイクにつながった番組でもある。夜10時から放送されたワイドショーで、全国ニュースでは詳しく伝えられることがない事件をリポーターがフリップボードや再現フィルムを使って解説する。その再現フィルムには生々しい濡れ場もあった。
パンチ佐藤も「寝たふりをしながら薄目を開けて見ていたが、興奮して呼吸が荒くなり布団が波打った」と当時を振り返る。今では考えられないことだが、その頃は刑事ドラマやヒーロー戦隊ものでも女性の衣服を破るレイプまがいのシーンが映ったものだ。
当時はビデオもそれほどポピュラーではなく、子どもの好奇心を満たすのは成人向雑誌かテレビのそうした番組が主流だった。今では、インターネットで比べ物にならないほど過激な動画が存在する。「親に隠れて見る」のは、テレビではなくインターネットになったということだろう。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)