アラブ首長国連邦のひとつであるシャールジャ首長国で、生後約1ヶ月の赤ちゃんが車泥棒により車と一緒に連れ去られてしまった。だがツイッターユーザーの協力によって、赤ちゃんは車と共に発見され、無事両親の元に戻ることができた。ドバイの日刊紙ガルフニュースが19日に伝えている。
18日の夜10時頃、シャールジャのガソリンスタンドでシリア人のMohammad Ehsanさん夫妻が車のエンジンをかけたまま駐車していたところ、ふとした隙にその車が何者かによって盗まれてしまった。
盗まれたものは車だけではなかった。夫妻は盗まれた車の後部座席に生後約1ヶ月の自分達の赤ちゃんを乗せたままにしており、その赤ちゃんも車と共に姿を消してしまったのだ。
その後、駆けつけたシャールジャ警察による捜索は約2時間続けられたものの、有力な手がかりが発見されることはなかった。
そこでシャールジャ警察が試みたのは、自分達のツイッターそしてFacebookのページに、盗まれた車のナンバーやモデルなどの情報を公開し、フォロワー達に目撃情報を募ることであった。
するとすぐに約1730人のフォロワーやユーザー達が捜索に協力する様子を見せた。その後ツイッターのフォロワーから車の目撃情報が寄せられ、それを元に警察は19日の午前5時45分に、Muailha地区で車内に赤ちゃんのいる該当車があるのを発見し、運転手の男を逮捕、赤ちゃんは無事保護された。赤ちゃんはその後すぐに病院で検査を受けたが、特に異常は発見されていない。
赤ちゃんを車に乗せたままにしていたEhsanさん夫妻は、法的な責任は問われないものの、警察から厳重注意を受けている。また警察は同時に、こうした盗難事件が発生する可能性があるため、たとえガソリンスタンドの敷地内でも車のエンジンを絶対にかけたままにしないで欲しいと警告している。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)