宮川大輔がレギュラーを務めるバラエティ番組『イッテQ!』でフィリピン・パナイ島の“竹ボクシング祭り”に挑んだ。9年間で世界各国のさまざまなお祭りを経験してきた彼だけに、すぐ過酷な競技だと直感して「やりたくない」モードとなる。ところが蓋を開けるとギリギリなところで勝ち進みついに決勝にこぎつけるのだった。
プロボクシングの元6階級王者、マニー・パッキャオが米ラスベガスで引退試合を行った4月9日(日本時間10日)、宮川大輔はそのパッキャオを生んだフィリピンにいた。フィリピン・パナイ島で昨年から始まったお祭りに参加するためだ。5月29日の『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)では「世界で一番盛り上がるのは何祭り?~竹ボクシング祭りinフィリピン~」と題して彼の奮闘する姿を放送した。
宮川が現地で案内人のアマイさんに危険な祭りか聞いたところ「当たり前だ。ボクシングに危険はつきものさ」と涼しげに答える。20メートルほどの川にかかる竹筒を横に並べて作ったつり橋の上でグローブをつけて殴り合い、先に川に落ちた方が負けになるというルールだ。ところがボクシングよりもまず、水に濡れた竹が滑りやすくバランスをとるのが大変で戦わずして川に落ちるケースもある。
さらに宮川は練習に入る前に「ここの川は死んでいますよね?」と確認してアマイさんを苦笑させる。若い頃は平気でも、43歳となった今では濁った水に落ちて「ウワッ!」と騒ぐのも一苦労なのだ。「いややるよ、やるよ、やるんやけど! 水質調査とか…」「シャワーがないんです、瓶に溜めた雨水で体を洗うだけ」と不満をぶちまけた彼は、気が済んだのか練習に向かった。
ところが今度は相手のパンチをあごにもらい、「重っパンチ!」「まともにフックもらったよ」「顔面ありってタレントがやっていいことなの?」と訴える。ついには「今の世の中、顔面ありルールでやってる芸人、俺だけやでホンマ!」「ナインティナインやる? 同期やん。あんなドブでやる? プールやん」と番組に無関係なナインティナインにまであたり出す始末だ。
やがて何度か落ちて「臭っ! ここの水めちゃめちゃ味する塩辛い!」と大騒ぎしていた川の水に文句を言うのも疲れた頃、パッキャオの引退試合と同じ時間帯にもかかわらず祭りを見ようと村人500人近くが集まった。驚いた宮川が「パッキャオNO?」と問いかけると、元気よく「パッキャオNO!」と返ってきた。それで彼も俄然やる気になる。
“竹ボクシング祭り”に参加するのは宮川を入れて8人、トーナメント形式で宮川は3回勝てば優勝となる。しかし、相手には元プロボクサーやボクシング歴10年以上のアマチュアボクサーもいて祭りというより格闘技のようだ。それでも一回戦を勝ち抜いた宮川は、二回戦でボクシング歴10年以上の相手からまともにフックをもらってしまう。ヘッドギアを外して首を手で押さえなかなか立ち上がれない姿に、TKO負けかと思われた。
だが挫けそうだった宮川が再び立ち上がった時、ナレーションで「ヘッドギアをかぶりました! これです! これが大輔魂です! これがイッテQを支えてきた男の姿!」と熱く解説が入った。これほどBGMに『ロッキーのテーマ』が似合う芸人も珍しいだろう。決勝にまで進んだ宮川だったが、昨年のチャンプで元プロボクサーのレナン・アレスはさすがに強い。宮川のパンチをかわしざまに放ったパンチで川に落としてレナンが優勝した。
手越祐也はスタジオで宮川大輔のVTRを見て「大輔さんは一回切れそうになってからがゴーンって上がりますよね! さすがのDD(大輔魂)でしたね!」と健闘を称えた。ガチな祭りだったので「ホントに危ないやつ」という声が聞かれると、MCの内村光良(ウッチャンナンチャン)も「最初の第1試合でみな引いたよね」と引きつったように笑う。森三中・村上知子は「ホントにダメなやつなのに、あのなかでやる勇気がほんとすごいな」と驚いており、2位になった宮川大輔に改めて拍手が送られていた。
「ここの川は死んでいますよね?」という名言も飛び出したことについて、宮川が「分かりますよね?」と隣に座るイモトアヤコに訊ねると何度もうなずいていた。その彼女が放送後に『イモトアヤコ(imotodesse)ツイッター』で「やはりお祭り男かっこいい」とつぶやいている。世界の秘境を経験しているイモトアヤコをしても宮川大輔の“DD”(大輔魂)には痺れたようだ。
出典:http://p.twipple.jp
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)