エンタがビタミン

writer : ume

【エンタがビタミン♪】<IVANインタビュー>服を脱がなかった中学時代。「入れ物が違う魂で生まれた」自分の今。

“愛”をテーマにテックインサイト編集部が有名人に話を聞く4回シリーズの2回目は身長184cmと見上げてしまうほど背が高く、バラエティ番組にも登場することの多い、オネエでモデル・タレントのIVAN。そんな彼女が最近心を奪われたものがあると言う。パリコレモデル、失踪、ホームレス、カミングアウトと実に豊かな、世間的には波乱万丈な人生を送ってきたIVANの乙女心に火をつけたのは、ジャンヌダルクのボーカル・yasuがソロプロジェクトとして活動するAcid Black Cherry(アシッドブラックチェリー)(通称:ABC)。その最新アルバム『L-エル-』、そして自身の恋愛、カミングアウトへの思いについて語ってもらった。

<自分を抑えつけていたメンズモデル時代は息苦しかった>
――辛いと感じたことはないのでしょうか?
■IVAN:息苦しいと思ったことはあります。メンズモデルの頃はIVANという女の子の部分を抑えつけていたので、本当の自分をどこかの檻に閉じ込めていました。そのカギを開けて檻から出てきたIVANを今楽しく過ごしています。

<カミングアウトは“カケ”。自分らしく生きていくための宣言>
――2013年9月『有吉大反省会』でカミングアウトされましたね。あのときどんな思いで告白されたのですか?
■IVAN:私の中ではカケでしたね。自分らしく生きていくための自分に対しての宣言でした。これを言って(周囲が)IVANをどう思うか分からない、どう転ぶのか分からないカケでした。失踪した理由もそうですが、自分を抑えつけているのが無理だったんです。今もメンズのお仕事をするときはスイッチをオンにしないとダメなのです。周りのスタッフもビックリするくらい、目つきも変わり、無口になるんです。メンズのIVANって言う人格が入るので。特に音楽やっている時は、ヴィジュアル系で格好は女の子なのにメンズを求められる。すごく葛藤していましたね。

<“入れ物”と違う魂で生まれた自分。今は幸せ。>
■IVAN:今は色々な方に「どんどん綺麗になっていくね」と褒めてもらっています。カミングアウトの時と今は全然違います。入れ物が違う魂で生まれてきているので、段々ちゃんとした入れ物に変わっていっているのは、すごく幸せだなと思います。カミングアウトして戻れなかったらそこまでだなと思っていましたが、有難いことにお仕事も頂けているし、逆にこういう(性同一障害の)人への理解を広めていきたいと思います。IVANが架け橋になって。

<トイレは職員用でお昼のみ、脱ぐことは絶対しなかった中学時代>
――IVANさんの恋愛についてお聞かせいただけますか?
■IVAN:恋愛トーク大好物。長くなりますよ(笑)。「初恋」は、中学1年生の時に好きになったカワバタくんです。サッカー部のエースでマドンナの男版。3年間好きでした。私頑張ってましたよ。トイレは3年間お昼休みに職員用を使って、体育祭の組体操も上着を脱ぐのでできなかったし、プールも脱ぐくらいなら1時間マラソンしてますみたいな。そんな中学時代でした。

<海外の人には出せない、日本らしいロック>
――そんな時代を過ごされていらっしゃったんですね。IVANさんは普段、海外の音楽をお聴きになられているそうですが、最近はABCの音楽も聴かれているそうですね。その最新アルバム『L-エル-』はもうお聴きになられましたよね? いかがでしたか?
■IVAN:すごく新鮮でしたね。切ないというか、(歌)詩がスルスルと入ってくるんですよ。海外の人には出せない繊細さをロックで出していらっしゃる、日本らしいロックだなと言うのが第一印象でした。

<素晴らしい技がつまったCD>
――IVANさんがyasuさんの唄声でグッときた、今回のアルバムで好きな曲はどれでしょうか?
■IVAN:『L-エル-』ですね。一瞬手が止まって、「何この曲いい!」って思ったの。“君がいるこの時代に 生まれた奇跡”とか言われたくない? 「運命ってあると思う?」って聞かれたら「あるに決まってるじゃん!」って言いたくなっちゃうくらい(笑)。

<“傷つきたくないから愛さない”は今の自分。好きな人に彼女がいるから…>
■IVAN:あと『眠れぬ夜』の歌詞も凄い好き。“傷つきたくないから愛さない”、これはまさに今のIVANっぽいって思います。実は今いいなと思っている人がいるの。でも彼のことを好きになって愛しちゃったら、もうすごい大変。だって、彼女がいるんだもん。略奪までいったら傷つくでしょ? だから自分をセーブしています。視線のフィルターを彼に合わせたら、ワーってなっちゃう。だから今くらいがちょうどいいのかな。

<いつも「待つ側」になる自分。我慢する女の子の辛さに泣いた。>
――主人公である“エル”という女性は、辛いことの多い波乱に満ちた人生を送っています。“エル”に共感する部分はありますか?
■IVAN:(本作で)「待つこともプレイの一つだよ」という不倫や浮気の立場があるじゃないですか? 私も女の子だけど立場的にはストレートの人を好きになるから、いつも「待つ側」になるんですよ。女としての幸せが欲しいけど、ハンデがあるから我慢する側になることもある。我慢しなくちゃいけない女の子の辛さ…。泣きました。自分にリンクすることが多すぎて、幸せって何なんだろう? みたいな。でも結局「幸せ」って自分が生み出すものなんですよね。

<ホームレスは辛くない、いい経験。道は自分で選ぶもの>
――IVANさんもパリコレモデルやミュージシャンで活躍されていたかと思えば、旧事務所を辞めて失踪しホームレス…。とかなり波乱万丈な人生を送られていますよね。
■IVAN:みんなに言われるんですよ「ホームレスしてる時辛かったでしょ?」「大変だったね」って。でも自分の中では楽しんでやらせてもらったので、いい体験でした。何でもそうですが、不幸になる人、幸せになる人って結局自分で選んでいることだと思います。

<ママの方が凄い。自分はまだまだ甘い>
――IVANさんご自身は今まで生きてきた31年を振り返って波乱万丈な人生とは思わないですか?
■IVAN:思ってないです。自分の母親の方が波乱万丈です。海外から連れて来られて5回結婚して4回離婚しているママの背中を見て育っているので、自分の経験はまだまだ甘いなと思います。

<実は失恋したばかり。恋愛しないと生きていけない>
■IVAN:実は今、失恋したばっかりなんです。去年の年末まで21歳の大学生で野球部の男の子と付き合っていました。やっぱり子供でしたね。立場が違いすぎると。私は中身が女の子なので、ふんぎりがついたら終わりなんですよ。だから今、いいなって思っている人いるし(笑)。でも大学生の彼には深入りしすぎたので、別れる時超泣きました。それこそ仕事にならないほど、収録の寸前まで泣いてました。体はでかいけどナイーブなんですよ。でも私は恋愛をしないと生きていけないので、これからも私生活のベースは恋愛です。

体は大きいけれど、心は女の子以上に女の子のIVAN。恋バナトークは、恋する乙女そのものだ。女の子だからこそ、yasuの描く「愛」の世界、切ない歌詞に深く共感するのであろう。今の恋で悩み苦しんだ時、泣きながら聴くのはどの曲だろう? 恋愛をしないと生きていけないというIVAN。誰かを愛しているとたとえ片思いでも、それは色彩の濃い人生になるだろう。
(TechinsightJapan編集部 うめ智子)