15日午後、野良犬や飼い犬を食用肉として販売していた男が逮捕された。と畜場からは乾燥させたオス犬の性器が435本見つかっており、メス犬も合わせると、このと畜場で殺された犬の数は1000頭にのぼるとみられている。
『自由時報』によれば、犬のと畜場が見つかったのは雲林県元長郷。2年ほど前に市民からの通報により、と畜場の存在を知った台湾猫狗人協会は、台南市、嘉義県、雲林県などで野良犬を連れ去る車の追跡を何度も試みたが失敗しており、2か月前にようやく工場を突き止めた。協会員は工場側の警戒を防ぐため顧客のふりをして二度の取引を行った。犬の肉は600グラムあたり160元で取引されていたという。15日には3回目の取引が行われ、協会員は取引の全過程を録画。さらに別の協会員と警察、雲林県家畜疾病防治所員が駆けつけ、現場を取り押さえた。
犬の肉を販売していたのは59歳の男で、これまでにも犬を殺して肉を販売したり、豚を違法に処理した前科がある。と畜場から見つかった多数の犬の性器については、「長年溜めたもので一度に殺したわけじゃない」と供述している。用途については詳しく話そうとしなかったが、漢方漬けにするつもりだったとみられる。
現場付近の住民によれば、と畜場の存在は随分前から知られていたが、野良犬を殺しているのだと思い見て見ぬふりをしていたという。しかし、と畜場からは首輪が多数見つかっており、飼い犬も連れ去られ殺されていたとみられている。
男の逮捕当時、現場からは犬2頭が救出されたが体に切りつけられた跡があり、救出される際も非常におびえた様子だったそうだ。現在、県の当局に保護されており、広く里親を募集している。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)