アメリカのミシシッピ州で7日、1993年に起きた武装強盗事件で終身刑を言い渡されていた黒人姉妹に仮釈放が言い渡された。人工透析治療が必要な姉に妹が腎臓を提供するとの異例の条件を付けて、バーバー同州知事が刑の執行を停止したもので、姉妹は同日朝、出所した。

姉妹はジェーミー・スコット（38）、グレーディス・スコット（36）の両元受刑者で、1993年に当時十代の3人をそそのかし、散弾銃を使って男性2人を襲わせ、11～200ドル入っていた財布を奪ったとする事件で逮捕、訴追されていた。

2人の弁護士によると、姉のジェーミーさんの病状は極めて重く、人工透析を1週間に3度実施した場合の費用は年間19万ドルにもなり、早急な移植を必要としている。妹のグレーディスさんの腎臓がジェーミーさんに適合するかどうかの検査はまだ実施されていないが、バーバー知事は姉の人工透析の治療費が州政府に多大な負担となることや、2人がもはや獄中での更生を必要としていないとの判断から仮釈放を決めたという。

姉妹は無実を主張しており、今後も無罪を立証するため闘い続けるとしている。
（TechinsightJapan編集部　CHIKAKO）