writer : techinsight

課題が山積み? 決して楽観視はできないMMORPG

家庭用ゲーム機でも何らかの形でオンラインに対応させているソフトも増えてきた。まさにオンラインゲームの時代が見えてきたとも言える状況だが、その裏では解決できていない問題もある。

パソコンでゲームを遊ぶ人なら、一度はオンラインRPGに触れてみた人も多いのではないだろうか。その世界にいる人々が実際のプレイヤーで、彼らと一緒に冒険できるという要素は、まさにゲームファンが昔に夢見たものだろう。話しかけると同じ答えが返ってくるのではなく、そこにはコミュニケーションが存在するわけだ。そのため毎回ログインする度に新鮮さを味わえる。これはオフラインゲームにはない緊張感と言える。

中にはこれからはオンラインゲームの時代だと言う人もいるが、少なくともMMORPGに限ってはそれは当てはまらないのではないだろうか。人との対話が苦手な人だと、パーティープレイが必須となるようなMMORPGには向かないし、一人でオフラインゲームをやってた方が楽しいという人も出てくる。何よりこれらのMMORPGの欠点は「時間がかかる」事でもある。”1時間だけレベル上げ”と言うような気楽な遊び方ができない点で敬遠する人もいる。さらに現時点で一番の問題は、似たようなゲームしか出ていない点だ。世界観やキャラクターは違えど、プレイヤーがさせられる事は数年前で止まってしまっているかのようだ。何もMMORPGに限った事ではないのだが、プレイヤーに「なんだ同じじゃないか」と思われるようでは厳しい。

ネット上には多くの無料MMORPGが存在しており、次から次へと新作が登場する様は順調そうに見えなくもないが、今以上に伸びるためには課題が山積みというわけだ。解決できていないこれらの問題に、業界がどのような答えを出すのか。実に楽しみである。
(TechinsightJapan編集部 林 裕之)