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グリーンITを無線とIP電話で管理 電力監視システム『Plum for Cisco』の提供を開始 ネットケアサービス

グリーンITと言えば、サーバーの統合と仮想化がセットで付いてくるが、それは手段のひとつであって、最終的に到達すべき目標は、電力消費量を一定レベルに押さえ、それを超えそうになったときに一部の機器の電源を切るなど、総合的な電力管理体制の確立なのである。
そうした電力監視を行うのがネットケアサービスの『Plum for Cisco』である。

『Plum(Power supply Linux Management) for Cisco』は、「ワイヤレスサブメータリングセンサー(Wi-LEM)」を使用して、電力消費量を時刻ごとに測定し、Webサーバにより、デマンド(最大需要電力)値などのグラフ表示が可能で、データを数ヶ月以上保持することで、現在と過去のデータの比較や今後の電力消費量の予測ができる。

これに加え、Cisco社のIP電話機との連携により、IP電話でのデータの参照のほか、電力の使用状況に異常を検知した場合に、自動で指定のIP電話に音声やメールで異常の発生を知らせることができる。

さらに、IP電話からの操作で指定の機器の電源を切ったり、使用を停止することも可能で、無駄な電力の消費を抑える。

たとえば、社としての一ヶ月あたり総使用電力量のシーリングを設け、そこから各部門における総電力使用量を定め、一時的な繁忙期には閑散部門から電力使用枠を借りるなどの、場合によっては争いの元になりそうな施策を行うことになるが、コスト削減はあくまで自社のためであり、それが国のCO2規制に貢献し、最終的には地球環境の保護につながるという認識を持つことが必要だ。

いきなり、エコとか地球環境とか大規模なことをアピールしても効果は薄い。むしろ部門間でヒリヒリするような電力使用量の交渉があってこそ、はじめて社の総コストが削減できる。そうしたコスト意識を持つためのツールとして、『Plum for Cisco』の活用が効果を発揮することであろう。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)