『いまを生きる』、『ミセス・ダウト』、『グッドウィル・ハンティング/旅立ち』他、人間味溢れる温かい作品を得意としてきたコメディ俳優のロビン・ウィリアムズ。ここ1年半ほど彼のプライベート・ライフは、離婚や心臓手術など大変なことが続いていた。「全ては薬物・アルコール依存が原因だった」と語る57歳の彼は、今改めて健康の有難みを感じているようだ。
今年3月上旬、激しい息切れと体調不良を訴えフロリダの病院に緊急入院、心臓の大動脈弁置換術(通称AVR)を受けていたウィリアムズ。健康を取り戻し、アルコール依存症も克服し、現在は見事仕事に復帰している。
ウィリアムズは、最初の妻ヴァレリー・ヴァラルディさんが生んだ長男ザックさん(26)とともにこの度「New York Times」の取材に応じたが、彼をアルコール依存症から立ち直らせたのは、そのザックさんであった。ザックさんは「父のリハビリ入りは、もはや “最終警告” によるものでした」と説明している。
ザックさんが誕生した頃には、なんとコカインにも手をつけていたが、若かったせいか中毒になって行くことの恐ろしさは殆ど気にかけていなかったというロビンに、家族はどれほど手を焼いたことであろう。どんどんドラッグに溺れていくのは、やはり心が弱かったからだと認めている。
子供たちに温かい夢を与えるような人気俳優でありながら、実は世間にウソをついているような自分の人生。だがついに昨年春、19年も連れ添い、一男一女をなした2度目の妻マーシャ・ガーセスさんからも離婚を突き付けられ、世間はウィリアムズの別の顔を知ることになる。
そして今年3月、フロリダの病院に入院した際、医師から「心臓がおかしくなったのも毎晩の深酒が大きな原因」と言われ、2人の妻と健康と人々の信頼を失った自分の数年に及ぶアルコール依存症には、大きく反省させられたそうだ。
ザックさんは、「父にはどうしても立ち直って欲しかった。このまま飲酒を続けていたら父は間違いなく死ぬ、そう思い僕はもう必死でした」と語っている。ウィリアムズが自暴自棄な生活を改めようと決意したのは、血を分けた息子ザックさんが見せる深い愛情と支えのお陰であり、彼は心からザックさんに感謝している。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)