イタすぎるセレブ達

writer : tinsight-yokote2

【イタすぎるセレブ達・リスペクト編】スヌープ・ドッグ慈善活動団体を設立。 “ストリート・ギャングを救済したい!”

若い頃に道を大きく踏み外し、悪い仲間とともに地獄を彷徨った経験があり、セレブとなった今もドラッグから足を洗えない。そういう自分だからこそ出来ることがあるのだという。そう、ラッパーのスヌープ・ドッグがロサンジェルスの10代を対象とした慈善団体を設立し、ストリート・ギャングと化す子供たちを救いたいという熱い思いを語った。

スヌープ・ドッグはこの度、長年の友人であるストリート系人気ダンサー、トミー・ザ・クラウンの協力を得て、若者の健全育成を願う財団を設立した。その名は『C.L.O.U.T (Changing Lives One Youth at a Time). Foundation』。ドラッグや犯罪にいとも簡単に走る米国のティーンに、人生を大切に生きて欲しいという願いが込められている。

トミー・ザ・クラウンは2006年に『RIZE』という映画を発表、社会的にも一石を投じ、優れた評価を得た。これは、1992年のロス黒人暴動でも知られるカリフォルニアのもっとも危険な区域、ロサンジェルスのサウス・セントラルあたりをうろつく若者の問題に迫ったドキュメンタリー映画である。

荒廃しきった社会で、死んだような目で犯罪とドラッグを繰り返す若者らに、トミー・ザ・クラウンは“クラウン・ダンスで殴り込みをかけ、銃ではない人生の楽しみ方を根気よく教える。

『C.L.O.U.T財団』の活動予定地はロサンジェルス。“Battle Night”と呼ばれるワーク・ショップを月例で開催し、そこで地元の中高生らには好きなように詩やダンス、演劇などを披露して欲しいとスヌープはAllHipHop.comに構想を語る。

「クリプス・ストリート・ギャング」のメンバーであった自身の高校生活を思い出す上で、経済的に恵まれていない子供たちにも、さまざまな教育に触れる機会を平等に持たせようと努めてくれた、ある教師の姿が忘れられないと彼は言う。

「若い頃、上手に励ましてくれるとても良い先生に出会えたんだ。彼はもやもやしているオレにはけ口を与え、救ってくれた。自分だって歌ったり踊ったり、いっぱしの人間として頑張れるんだって気にさせてくれたのは、その先生のお陰だよ。」

「結局それなりに成功したオレだけれど、その先生が俺の力を信頼し、励まし続けてくれたことはやはり大きいよ。これからの子供たちにも、同じように自分の内側にあるものを吐き出すチャンスを与えてあげたい。彼らの人生には、犯罪やドラッグなんかより、もっと素晴らしいものが眠っているってことを知ってほしいね。」

36歳にしてヒゲにはすでに白いモノ(粉ではない)も混じり始めたというスヌープ。やはり人間、年齢と人生経験を重ねることが何より大切と言えそうだ。この財団の設立が、彼自身をも大きく成長させていることは間違いなさそうだ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)