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なくすなよ! コメ粒より小さい、世界最小フィギュアは2.65ミリ

米粒やゴマよりも小さい、オオクワガタの世界最小フィギュアが作られた。その大きさ、何と2.65mm。もはやルーペで見ないとフィギュアであることさえ分からない小ささだが、実に精巧に作られているのだ。

世界最小、その名も「マイクロオオクワガタ」を制作したのは、超精密微細成型加工などを手がける株式会社かいわだ。限界を超えた超薄肉・超微細プラスチック製品を金型製作と成型加工で可能にする技術の確立が評価され、先月、経済産業省主催の「第3回ものづくり日本大賞」で経済産業大臣賞を受賞している。

株式会社かいわではこうした高度な技術を広くアピールし、新たな需要を開拓するための参考資料として、マイクロフィギュアを製作したところ、多くの取引先から商品化の強い要望があったという。そこで今回、一般消費者向けに「マイクロオオクワガタ」として販売を開始することとなった。

「マイクロオオクワガタ」は、オスが体長2.65mm・幅1.6mm、メスが体長2.22mm・幅1.6mmで、米粒やゴマよりも小さいフィギュアとなっている。世界最小の小ささながらも細部まで忠実に再現されているのが特長で、ルーペで拡大して見ると、ハサミや足、体節などがリアルに表現されているのが分かる。

このフィギュアの製作には、携帯電話やデジタルカメラの部品などの微細な金型成型技術が活かされているという。コンピュータで制御する切削加工機を使って、縦13cm・横13cmの金型を作り、ポリプロピレン樹脂を流し込んで成型するという、非常に高度な技術によって作られている。株式会社かいわによると、製作に携わったのは入社わずか2年半の女性社員と男性社員だという。

「マイクロオオクワガタ」はオスとメスのセットにルーペが付いており、コレクションケース入りと携帯ストラップ型の2種類が販売され、どちらも限定5000セットの生産で、税込み1万円で販売している。
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)