最終的に“469”が“402”を打ち負かし、“402”は水中に沈んで命を落とした。ファット・ベア・ウィークの投票ウェブサイトを運営する「Explore.org」所属の生物学者、マイク・フリッツさん(Mike Fritz)は、今回の出来事について『CBS News』にこう語った。
「早朝、あるクマが川で別のクマを殺しました。その様子はライブカメラで生中継されており、この出来事を無視してファット・ベア・ウィークのトーナメント表を発表することはできないと判断しました。」
フリッツさんは、今回の喧嘩の原因が食べ物に関連していると考えられることに触れ、次のように述べた。
「私たちは体脂肪を蓄えたクマたちの成功を祝うのが大好きですが、クマは獰猛な動物であり、日々危険に直面しながら生きているのです。クマの暮らしは安楽なものではなく、死ぬときは苦痛を伴います。」
また、同国立公園の自然保護官であるサラ・ブルースさん(Sarah Bruce)も、ライブ配信で「この時期のクマたちは、冬眠に備えてできるだけ多くの食料を摂取しようとし、非常に貪欲になります」と説明しており、「なぜクマが他のクマを食料源として殺そうとするのか、理解に苦しみます。しかし、クマが別のクマを捕食することは珍しいですが、全く起こらないわけではありません。この喧嘩がどのように始まったのかを判断するのは難しいです」と述べた。
なお、ファット・ベア・ウィークのトーナメント表は10月1日午後7時(東部標準時)に発表され、2024年のファット・ベア・ウィークの投票は10月8日まで行われる予定だ。
命を落とした“402”は、これまでファット・ベア・ウィークで好成績を残したことはなかったが、同国立公園で8回出産したことでも知られる母クマだった。
ちなみに、ファット・ベア・ウィークでは2年前に9,000票以上の不正投票が発覚した。これらの票は破棄され、審査が行われたと報じられている。
画像は『CBS News 「Bear death caught on camera postpones Fat Bear Week plans: “Harsh realities”」(N. Boak/National Park Service and K. Moore/National Park Service)』『Explore.org 「Fat Bear Week」』より
(TechinsightJapan編集部 MM)