大谷翔平選手が移籍したMLBのロサンゼルス・ドジャースでも、名門ニューヨーク・ヤンキースでもない。それどころかMLBにも所属していない、ある小さな野球チームがアメリカで話題になっている。投げて、打って、さらに踊って歌う―とにかくファンを喜ばせることを第一に活動している、エンタメ要素満載のユニークなチーム「サバンナ・バナナス(Savannah Bananas)」だ。このほど彼らが、米映画『ダーティ・ダンシング』(1987年公開)のテーマ曲「タイム・オブ・マイ・ライフ」に合わせて試合中に踊り出す動画が、FacebookやTikTokで拡散され、注目の的になっている。米ニュースメディア『WJCL』『WSB-TV』などが報じた。
「サバンナ・バナナス」は、アメリカとカナダの大学野球リーグ「Collegiate summer baseball」に2022年まで所属していたチームで、現在は一般の野球ルールから面白みに欠ける要素を取り除いたオリジナルのルールでプレーする“バナナボール”という新しいスタイルの野球をする。
一例をあげると、試合はテンポの良いゲームになるよう2時間制限。ワイルドピッチやパスボールの時には、打者でも1塁に盗塁できるほか、「つまらないし、バットは振る物であるべき」という理由でバントは禁止、退場になってしまう。
ほかにも、ファウルボールを観客がキャッチしたらアウトになるというファン参加型のルールもある。
燃えるバット、竹馬に乗った選手、ブレイクダンスするコーチ、審判も踊るし、チアリーダーは65歳以上の高齢者という、エンターテインメント性をふんだんに取り入れたゲームが観客を魅了している。
なかでも3回2打席目の2球目というタイミングで突如発生する「3-2-2ダンス」は、投手や野手も本格的に踊るのがお約束だ。
現地時間3月1日、「サバンナ・バナナス」は、米フロリダ州ジャクソンビルの「121フィナンシャル・ボールパーク」で「パーティー・アニマルズ(Party Animals)」と対戦していた。
この日は、歌手ビル・メドレーのおなじみの声で「タイム・オブ・マイ・ライフ」のイントロが球場に流れ出すと、