殺し屋クジラ（killer whale）とも呼ばれ、大きいものでは体重が6トン、体長9メートル超（30フィート）近くになるというシャチ。野生の平均寿命は50～80歳で、メスほど長生きすると言われるが、このほど南アフリカの沖合で60歳のおばあちゃんシャチがホホジロザメを攻撃する瞬間が捉えられ、注目されている。『ナショナルジオグラフィック』限定シリーズ「クイーンズ（Queens）」の映像の一部を、米ニュースサイト『ABC Chicago』などが紹介した。

注目されているのは、“ソフィア（Sophia）”と呼ばれる60歳のおばあちゃんシャチで、ホホジロザメを猛スピードで攻撃し、「シャチが単独でホホジロザメを殺す様子が撮影されたのは初めて」と科学者らを驚愕させた。

YouTubeチャンネル『ABC News』が紹介した動画では、ソフィアがまったりと泳ぐホホジロザメの腹部に猛スピードで体当たりするのが見て取れ、大きな水しぶきがあがっている。ソフィアはその後、旋回し、逃げようとしたサメの腹部に再度突進したようで、サメは腹部を噛みちぎられたという。

この映像に、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校の海洋生物学教授でサメ研究所所長でもあるクリス・ロウ博士（Dr. Chris Lowe）は「シャチはとても賢く力が強い。場合によってはたぶん、ホホジロザメよりも強いだろう」と説明し、