30年前、生活費を捻出するのに苦労していた男性は、大切にしていた自身の宝物を売ってしまった。「家族のためなら」とためらうことなく売りに出し、その後も必死に働いた男性。それから何十年が経ち、父親のこの行動を知っていた娘が恩返しのためにあることを決行、その様子がTikTokでシェアされた。娘の素敵な親孝行に感動の声が広がっていることを、米ニュースメディア『People.com』などが伝えた。
米ミシシッピ州に住むリンジー・ムーアさん(Lindsey Moore)は今年、父親テッド・ロバーさん(Ted Lawver)に特別なプレゼントを用意していた。そして早めのクリスマスプレゼントとして、サプライズでテッドさんを驚かせることにした。
リンジーさんはプレゼントを渡した際の一部始終を、動画で撮影していた。リンジーさんはプレゼントを渡す前、テッドさんにメッセージがぎっしりと書かれたクリスマスカードを手渡した。文字が小さかったためか、テッドさんは「読めないよ」と言っており、隣にいたリンジーさんの母親が読み上げ始めた。
「一番ハッキリと覚えている子どもの頃の記憶は、パパが私たちを置いてコミック本専門書店へ向かった時のことです。当時は経済的に苦しくて、パパは一番大切にしていたものを売ろうとしていたんです。その瞬間、パパが自分を犠牲にしたと分かったし、その事実が『将来、自分の家族が大変な思いをしないように、必要なことは何でもするんだ』と教えてくれたんです。あの時から私の心に残る教訓となり、他人を大切にすることの価値を教わりました。」
「パパが生活費に充てるお金を手にしてお店から戻ってきた時、当時の7歳の私は、それを買い戻そうと心に決めていました。恩返しをするためには、一生懸命働かなければいけないことも分かっていました。あの時の借りを完全に返すことはできないけれど、7歳の時の私は約束を果たすことができて、大喜びしていると思います。今までありがとう。」
この手紙を読み上げる間、テッドさんは当時のことを思い出して様々な感情が込み上げてきたのか、