乗客のアラン・グリセデールさん(Alan Grisedale)は「高波によってテーブルが宙を飛んでいた」と話しており、なかには死を覚悟して家族にテキストメッセージで別れの言葉を送る人もいたそうだ。
同船は海が荒れている間、15時間ほど海上で停止したままだったという。そしてスペイン北西部のラ・コルーニャ港へ寄港する予定だったが、同港が悪天候により閉鎖されていたため、そのままポーツマス国際港へ向かい、今月6日に帰港した。
今回の事故による負傷者は100人に上るとも言われ、そのうち重傷だった5人が病院へ搬送された。その後、サガクルーズの広報担当者はこのように声明を発表した。
「スピリット・オブ・ディスカバリー号は、イギリスへ向かっていた今週末に厳しい気象条件に見舞われてしまいました。同船は常に安全を保っていましたが、嵐の影響で一部の乗客が負傷しました。負傷した乗客は医療スタッフによって直ちに治療が施されています。」
「明らかに私たちの制御範囲を超えた天候でした。しかしながら我々は、すべての乗客の皆様に心からお詫び申し上げます。災難に見舞われた皆様は、海が穏やかになったあと帰港して、現在は無事に帰還されています。」
同クルーズでは主に50歳以上を対象としており、今回も乗客のほとんどが高齢者だったようだ。ちなみに今年10月には、450日以上も連続でクルーズ旅行を楽しんでいるオーストラリア人の高齢夫婦が話題になった。この夫婦は、長旅の理由について「高齢者施設に住むより安い」と話していた。
画像は『New York Post 2023年11月8日付「Video shows horrifying moments cruise ship passengers ‘feared for their lives’: ‘Tables were flying’」(Richard Reynolds)、2023年9月30日付「Retired Australians spent almost 500 days at sea after booking 51 straight cruises because it’s cheaper than a retirement home」』『Marine Insight 2022年2月18日付「Watch: Storm Wave Smashes Glass To Enter Hamburg Ferry」(Image Credits: YouTube)』『The Mirror 2023年9月6日付「Moment late passenger tries to board departing ferry but crew ‘push him to his death’」(Image: @kakajason50 / Twitter)、2019年2月28日付「Couple stranded as cruise ship leaves Bahamas after they turn up 50 minutes late」(YouTube/Reel Focus)』『Metro 2019年7月9日付「Toddler fell to death off cruise ship ‘after grandpa lifted her onto open railing thinking there was glass behind it’」(Pictures: Facebook/NBC)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)