犯罪事件を公開し情報提供を求める公開捜査番組は、事件の早期解決に役立つとともに、視聴者に社会の闇の部分を見せつける。多くの人は、そのような犯罪者とは無縁の生活を送っていると考えるだろうが、ある女性は同番組を通して、夫が強盗犯であるという事実を知ってしまった。オランダのニュースメディア『NU.nl』などが報じた。
逮捕されたのは、オランダの南ホラント州デン・ハーグに住んでいる55歳の男だ。男は11月14日の夜、妻と一緒にテレビ公開捜査番組『Opsporing Verzocht』を見ていたという。
『Opsporing Verzocht』は検察庁や警察による協力のもと、犯罪者を追跡し犯罪防止を促す番組で、放送開始の1982年以来オランダのお茶の間に定着しており、毎週放映されている。番組内では視聴者に対して事件に関する情報提供を呼びかけているが、エラスムス・ロッテルダム大学の研究によると『Opsporing Verzocht』の影響によって毎年平均40%の犯罪を解決しているそうだ。
逮捕された男は、まさか自身の関わった強盗に関する映像が番組で放映されるとは、夢にも思わなかったであろう。
この男は今年の7月15日午後4時半頃、他の共犯者と強盗目的でロッテルダムのフリーラントにある宝石店を襲撃した。犯行時、店内に客はおらず、店主とスタッフがいたという。強盗犯らは店主とスタッフを銃器で脅した後、